浦河らぼ..「フッ..オレはヒマ人さ..」 
 おヒマ的コンピューターマイクロスコープ研究所 〜


 ある日、私はふと思いました。「ホントかよ?おい?」...テニス協会のストリンガーとして、テキトウな仕事をしている私ですが、海外個人輸入したストリングのパッケージをながめているときでした。パッケージにはだいたいそのストリングの素材や、構成が表示されており、加えて断面図のイラストなんかが印刷されているものでございます。ゴーセンの”OG-SHEEP MICRO”なんかをはじめとしたモノフィラメントストリングの多くは中芯に太いコ・ポリマーナイロンがあり、その周囲に細いナイロンが巻き付いており、さらにそれらをおおうようにしてナイロンコーティングなんかがされております。一方、マルチフィラメントストリングはゴク細のナイロン繊維が寄り集まり、ゆで上げる前のソーメンを連想させます。ゴーセンのスーパーテックガットに至っては、中芯が海島型(?)ということですから、その断面はかなり複雑です。しかし、本当にそんなつくりになっているのだろうか??そのナゾを解明すべく、”浦河らぼ”は創設されたのであった...。

 えーっと、まずはパソコンにつなぐ顕微鏡でも買うか...。コンピューターマイクロスコープってのはピンキリでありまして、一般人が購入できる唯一のものは数年前に発売され、今ではどこにも売っていないという「Intel Play QX3」に限定されます。ちなみにこのおもちゃは「対象年齢6才以上」という注釈があります。..えぇ、まぁボクのアタマの中はだいたいそんなもんですね..。ヤフーオークションを探してみると..あぁ、ありました。\7000円前後で取り引きされているようです。めんどくさいので希望落札価格\7500のものを一発落札。パソコンのUSBに突っ込んで、ココに”浦河らぼ”は完成したのであった...。

 

”浦河ラボ”の全容...(現在はもう少しマシなPC環境になっております...)

hida0652.JPG (16651 バイト)@この向こうに”SOTEC”の安物パソコン本体
Aなぜか”COMPAQ”のディスプレイ・マウス・キーボード
Bストリング強力固定安定装置(..洗濯バサミ)
C強力補助ライトスコープ(..懐中電灯)
Dバナナ(空腹時に経口摂取)
EディスカバリーV号(Intel Play QX3)

 

では、さっそく発見の旅にでるのじゃ〜!

 

 

 

 

 

1.GOSEN OG-SHEEP MICRO 16

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 まずはモノフィラメントの代表、"GOSEN OGーSHEEP MICRO 16"。
画像は左から60倍表面、60倍断面、200倍断面、メーカーの構造図。

200倍の断面図ではたしかに周囲を数珠のように取り巻く円形のナイロン繊維が確認できますねぇ。まわりの繊維の数を数えよう..とまでは思いませんが、構造図とほぼ一致していますね。中芯はいわゆるコ・ポリマー・ナイロンとかになるんでしょう。表面もナイロンコーティングでいいんでしょうかね?あまりゴーセンのページには詳しいことが書いてないです。

 

2.GOSEN OG-SHEEP 2700NX

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 ”2700”というのは昔の呼び方で、現在の”MICRO SUPER”に相当するようです。”NX”は1.20の極細モノフィラメント。たしかに上の"MICRO"と比べても一回り細いことがわかります。構造的にはほぼ同じようですが、中心が太くなっており耐久性アップをうたっていますけど...。?..よくわからんネ...。白い線がラセン状に入っているんですけど、パッケージ裏の構造図では、中芯を取り囲むナイロン繊維のうち4本が違う色になっています。かなり細かいけど、ホントかなぁ...?

 

3.BABOLAT VS SYNTHETIC GUT XL 17

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 バボラのモノフィラメント。表面がツルツルして光っているのだ。バボラのモノでシングルラップで日本でお目にかかれるとしたら、メジャーな”インターナショナル・ツアー”になるけど、USのほうではこのガットと、”SUPER FINE PLAY”とかになってしまうらしい。なぜか切り口あざやかです。やはり構造的に差異はないですね。ちなみにこのガットは中心がポリアミド、アウターラップが”METALLIC DIOXYD COATING”(?)ということで丈夫そうです。(そのわりにはすぐノッチが入って切れてしまったのですが...)

 

4.GAMMA SYNTHETIC GUT 18

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 "GAMMA"ってなんじゃ?..と思う人もいるかもしれませんが、いわゆる”東亜ストリングス”です。ストリングではありませんが、個人的にはGAMMAのリプレイスメントグリップ(耐久性バツグンなのだ)を好んで使用しております。18ゲージ(1.18ミリ)ということで、かなり細いです。構造的な変化もなし。中芯ナイロン−ナイロンモノフィラメント−ナイロンでラップ...というゴク普通のガットです。

 

5.PRINCE SYNTHETIC GUT 18 DURAFLEX

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 プリンスのガットを好んで張る人って、ほとんどイナイと思いますが、以前に札幌のスポーツショップで\500で在庫処分していた時に大量に購入したことがあり、しばらく使っていました。30個くらいでしたか..カラーがショッキングピンクとかパープルとかイエローとかハデハデでしたけど。
 このガットの特徴は”DURAFLEX”とかいうもので、耐久性が非常に強いというものです。使っているうちにすぐにスイートスポットがボソボソなってノッチが入るんだけど、そこからが強くでなかなか切れないし、打球感も固めであまり変化がないストリングでした。パッケージ裏の説明図では、アウターラップと中芯の間にその”DURAFLEX”構造があって、ノッチが中芯までなかなか到達しない..というものでした。言われてみれば、中芯を取り巻く繊維が四角っぽくで隙間がナイように見えるような気が...。

 

6.ASHAWAY KEVLER 17

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 そろそろモノフィラメントは見飽きてきましたので、ココでまったく違ったストリングをお見せします。200倍の断面図は、どう見てもゴミかチリにしか見えませんでしたので省略します。ただの繊維の寄せ集めですね。ちなみに構成はナイロンに100%ケブラー繊維を接着したもの..らしいです。もうコチラではだまして張ることもできなくなってしまいまして、処分に苦慮しておりましたが、2002年2月に埼玉県のNさんと商談成立、無事に引き取られていきました。めでたし..めでたし..

 

7.KIRSCHBAUM SUPER SMASH HONEY 17

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 ポリエステル・モノフィラメント。構造がナイので60倍断面は省略。切り口はイモのようである..。えぇ、もうこれ以上書くこともナイですね...。

 

8.GOSEN POLYLON 17

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 ポリはおもしろくないのだ...。

 

 

9.PRINCE POWERGLIDE 16

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 こりゃ、キレイなのだ。アスワンママ購入モデル。一応、カテゴリーはマルチフィラメントになるのでしょうか?中芯が1本、その周囲に6本、そのまた周囲に12本。径の大きい薄茶色の3本が三角形まで形成しているのだ。まぁ、たぶんアレが”フロロカーボン”で、コレが”ザイアックス”なんでしょうねぇ..。メーカーのホームページの構造図が小さくて、よくわからんのだ。

 

10.TECNIFIBRE E-MATRIX 16

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 フランスのメーカーTECNIFIBREのマルチフィラメント。(MADE IN TAIWANなんですけどネ..)時々プロ選手で袖に逆三角形で”TF”ってワッペンを貼っている人がいますよね。最近では杉山のペアだったアラール・デュ-ナントカ(?)なんかが着けてましたね。あのメーカーです。カッターで切っただけで、楕円に変形してしまうヤワさです。パッケージの構造図では寄り集まった繊維が5角形を形成し、ラップされているのが表示されていますが、よくわからんです。心霊写真を見る時のように、そういう印象を持って見れば何か構造的な輪郭が浮かび上がってくるような気がしますが...。ポリウレタンが配合されているそうで”マイルドさ”を売りにしているようですが、そのためでしょうか、ゴーセンなどのマルチに比べるとやや打感が”ボケぎみ(=マイルド?)”に感じられます。

 

11.GOSEN SUPER TEC AK PRO 16

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 ゴーセンの広告塔、アンナ・クルニコワ使用ストリングだそうです。中芯におぼろげに(海島型というのでしょうか?)、水戸黄門ユカリの葵の御紋が見えます?構造図のようにキレイな幾何学模様はないものの、なにやら三つ葉のクローバーみたいな輪郭が見えますね。(見えない人はディスプレイの設定があってナイかもね..。)一応、説明のとおりの形をしているんですねぇ..。

 

12.ついでに切れたモノフィラメントガット

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 伝説のヨッパライY氏の切れたガット、PRINCE ORIGINAL SYNTHETIC GUT 16。ヘッド Ti-ファイヤー ツアーエディションに張って使用中、やや先っぽでボールを引っかけた時に切れました。1年4ヶ月も張りっぱなしでしたが、Y氏は仕事のためラケットを握るのは主に冬のみ。試用期間に限れば、(2回/週)×3ヶ月..といったところでしょうか?
画面左から、切れた表面・切れた断面・隣りのノッチ表面・ノッチの切断面..です。ノッチは全体の40%ほどまで達しているようです。

 

 

13.WILSON SENSATION ICE 16

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 "コールド・フュージョン・テクノロジーにより高いテンション維持性能と高反発性能を実現"..したそうです。なんでも熱を加えないで伸ばしたそうで、フツウならかなりの高温で熱して伸ばすそうです。パッケージのイラストでは、中芯に細いモノフィラメントがあり、その周囲をマルチフィラメントが覆って、アウターラップ..ということのようですが、中芯のモノフィラメントが見当たりません。右端の200倍でボンヤリとヘソみたいなのが見えてますが、ストリングの中心からずいぶんと離れています。コレがそうなんでしょうか?

 

 

14.WINGHART(スペリングあってます?)のモノフィラメント

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 いわゆる、アルペンオリジナルのストリング。ダレかがサービスガットを張らずにそのまま持ってきたものらしいです。まぁ、無メーカーものになるんでしょうが、見た目はゴーセンのクルニコワモデルにそっくりだし、構造的にも見た目は他メーカーと変りないです。どれだけの違いがあるんでしょうね?

 

 

15.BABOLAT ATP TOUR PRO 16

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 ヤフーのオークションで中古で購入した”VOLKL C10 PRO Xtended”に張ってあったものです。右端の画像はアウターラップを一皮むいたところで2番目はノッチの部分。61ポンドとかなり硬め、かつ、名のあるストリングショップでしっかりとストリンギングしたらしく、かなりガチガチに張ってありました。ここまで硬いとマルチとは思えない打球感で、しかもヘナチョコプレーヤーのボクではぜんぜん飛ばないので張り替えてしまいました。バボラのマルチってのはこんな感触なんスかね?

 

 

16.YONEX TWIN POWER TOURNAMENT

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 ヨネックスのモノフィラメント。うすーい水色です。カラーストリングってのは、周りのサヤの部分だけに色がついているんでしょうが、中芯も透過しているのか、それっぽい色に見えます。ヨネックスのホームページでは「後速が速い、反発力抜群」なる説明が..。「後速が速い」とはどういうコト?完全に運動量保存の法則を無視してません?スピン性能が高くてボールスピードが衰えない..とかいうならまだわかりますが。それにしてもボールスピードを計測したんでしょうか?

 

 

17.TECNIFIBRE TOP SPEED 16

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 フランスのメーカーTECNIFIBREのモノフィラメント。おそらくこのメーカーが出しているもので、もっとも安い部類に属するストリングである。色はパープル、TENNIS WAREHOUSEの在庫処分品。まぁ、色が色だけに売れ残るのもわかります。打球感は軟らかめ..のような気がしました。OG-SHEEPより硬く、SUPER FINE PLAYよりは軟い..えぇ、わかりにくい表現でスンマセン。こうして見ると、アウターラップが薄いのか表面に凹凸があるように見えます。

 

 

18.GOSEN SUPER TECGUT 16

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 ゴーセンの"万能ガット"を示すみどりのパッケージなんだけど、ホームページに同じ名前のガットがないなぁ。"EX"になるんでしょうか?中芯構造が海島型ということなんですが、ハッキリしません。しかし、ゴーセンのページで発見しましたが、"SUPER TEC AK PRO"と"SUPER TEC EX"の構造図がまったく同じもの(同じ画像ファイル)です。チョコっと中身が違うだけで\1000円も違うとは..ちなみにTENNIS WAREHOUSEでは"SUPER TEC EX"の方が75セント高いだけです。

 

19.PRINCE  PERFECTION CONTROL 16

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 アスワンママ購入ガット。プリンスのこのシリーズは視覚的には楽しませてくれます。"高強度繊維「テクノーラ 」の採用"だそうです。この茶色のヤツがそうなんすかね?できそこないの金太郎飴のようです。ガットは伸縮性が悪く、打球感は硬そう..しかし、アスワンママは気に入っている様子。えぇ、本人が良ければイイんですよ。

 

20.WILSON  EXTREME 16

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 Tennis Warehouseのサービスガット。ごくフツウのモノフィラメントで、外見・フニャフニャ感はOG-SHEEPと変わらないが、OG-SHEEPほどの反発は感じない。何か最初から伸びているような感じがして張り上げ直後だろうが半年経過しようが、打球感にあまり変化を感じないないのはボクだけでしょうか..。まぁ、サービスガットなんでモンクもあまり言えませんが...。

 

21.TOPSPIN  POLY POLAR 17

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 色がキレイだったから思わず購入してしまったポリエステル・ストリング。(もはや、どーでもイイ..といった感じでしょうか..)ドイツの"トップスピン"なるメーカーが製造元である。ドイツと言えばキルシュバウムのポリエステルも有名。他にもブルースターとか、けっこうな数のメーカーがドイツにはありますね。このガットの特徴はポリなのに弾力性があり、他のポリよりもちょっと軟らかく、微小な金属の粒子入り..ということで、確かにスーパースマッシュよりは軟らかいと思いますけど触った感じはポリの域を出ていません。(使えないナ、こりゃ。)とりあえず、断面はキレイで硫酸銅の結晶のようです。金属の粒子もちゃんと写っています。...しかしコレがどのくらい役にたつんでしょうね?コアの中に異物とも言える金属のカスを混入すると、物質の結合力は落ちる?だから弾力が出るのかなぁ..?かなり強引な理論ダ。まるでココで×200に拡大するために売っているようなストリングなのだ。

 

22.BABOLAT TONIC+ BALLFEEL NATURAL GUT 16

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 札幌でのテニス仲間の”さとさん”ご提供。その節はどーもありがとうございました。
ウームム..コレがナチュラルかぁ..外見はやや白っぽいシンセティックガットという感じ。表面にはナチュラルらしく小さな凹凸、その正体はモロモロの太さの繊維の集合体となっているようです。コレが牛の腸ですか...。なんか手間ヒマかかっていそうですねぇ。
  某ショップのホームページにはバボラのナチュラルについて、「ナチュラル・ストリングも牛の鮮度が一番!..最高級の牛使用..」とか書いてました。きっと塩ホルモンにしてもウマイんでしょうね..そんな牛は..

 

23.ALPHA GUT 2000 17G

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 おそらく”TENNIS WAREHOUSE”で売っているマルチの中で、もっとも安いであろうストリング。アルファってメーカーは地味〜にストリンギング・マシーンも販売しております。ストリングは図のように中芯部が極細繊維のより集めで、その周りをモノストリングみたいに太めのナイロン繊維で固められて、やや厚めのアウターラップに包まれているようです。まぁ、モノとの違いは中芯部分を置き換えただけ..とも言えそうです。
 表面はツルツルして、かなり柔らか目。しかし、他のマルチみたいにねじれてこないので張りやすかったです。打球感は”パスン、パスン..”(?)..衝撃は少ないようですが、さほど食い付きもなし、そーかと言ってモノほどのハジキも、もちろんナシ..かなり周りのナイロンが効いているのか、なんとも中途半端な味付けに感じるなぁ。

 

24.LUXILON Ti-Mo BANGER 17

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 へぇ..コレがあの有名なTi-Moバンカーですか..カスみたいな試料なんで外観はターミネーター2がつぶされたとこ..みたいになってます。断面はやはりポリ系ということで構造はなし、表面と断面に光るゴミみたいなものがチタンとモリブデン..のようにも見えますが、なんでも何らかのカタチで配合されているらしいです。モリブデンは「ロム族に属する遷移元素。元素記号 Mo 原子番号 42。原子量 95.94。銀白色の固体金属。」(X線管の陽極にも使用されていますね..)一方、チタンは「チタン族に属する遷移元素の一。元素記号 Ti 原子番号 22。原子量 47.88。銀灰色の鋼に似た固体金属。」ワシの専攻は物理だったので、よーわからんですが(そーかといって物理がよくわかる..ということでもナイ..)、するってぇと、コレって金属の配合のためにこんな色になったんすかね?だとしたら、シッカリとチタンとモリブデンがつまっている..ということになりますね。
 「クエルテンモデルで水色もあるでよ..」っていう文句で中途半端な色のヤツも出てましたけど、金属の配合だけでカラーを出す..となると、ケッコウ苦労したのかもしれませんね。(クエルテンモデルが出た時は、「だからどーしたの?」と思いましたが..)もしかしたら、ただ水色のアウターラップに包まれているだけ..だったりして..。

 

25.TECNIFIBRE E-MATRIX 17 〜再び登場〜

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 このシリーズは2回目の登場。なぜに再登場かと申しますと、「最近ちょっとパッケージングが変って中身も変ったんじゃないの?」..という印象を持ったからです。現在のTECNIFIBREのラインナップはパッケージで色分けされていて、この”E-MATRIX”はモノフィラメントを示す水色の”スポーツ・ライン”に属しています。パッケージ裏の説明図にはシッカリとソリッドな中芯を持ち、周囲をナイロン繊維で固められている典型的なモノフィラメントの構成図が描かれているものの、拡大断面はあいかわらずマルチっぽい。それともアラテのモノフィラメント?アウターラップが硬くなり、ややガット自体も硬くなったような印象を受けたのはワシだけだろうか?
 それにしても名前をそのままにして、中身を変えてくることってあるのかなぁ..。明らかにパッケージの断面図とは違うし..パッケージの在庫が先に無くなって、あわてて名前の部分だけ印刷しているのかなぁ。たしかにフランスのホームページでは、スポーツラインの中に”E-MATRIX”なんてカゲもカタチもないのだ。アバウトだなぁ..フランス人も。

 

26.ストリングの使用前後 〜 ALPHA GUT 2000 17G 〜

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 どちらかが、未使用、どちらかが2ヶ月半使用後に切れたストリングのスイートスポット付近のサンプルです。わかります?答えは左:USED 右:NEW..ハイ、ファイナルアンサーデス...。
 もっともらしく両者を比べてみますと..
NEWが真円に近いのに対して、USEDはやや楕円形を呈しており、縦横比に有為な差がある。
NEWに比べてUSEDの光透過性が高いよう思われる。特に中芯部で著明。
周囲と取り巻くナイロン繊維はUSEDでやや辺縁不鮮明、希薄化を認める。
NEWのアウターラップに凹凸があるのに対し、USEDの表面は摩耗のためか平滑である。
...ってなトコでしょうか?光透過性が増す→繊維密度が低くなるから→繊維の断絶があるから..?ってことでしょうか?...えぇ、結論はナシ..です。ただ見てみただけなんです...。(早いナハシ、ネタ切れでしょうか..トホホホ..)

 

27.GOSEN TECGUT EXELLENT 16L

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”パワフルな打球を生む抜群の反発力が魅力。「テックガット16」を超える優れた反発力..海外のプレイヤーも多数使用”...ゴーセン のホームページでのうたい文句です。構造図が示すように、200倍断面では細かい繊維の集合体であることがわかります。定価は\2,800ですが、海外通販で仕入れますと\700となります。なんたって売り値が$4.99ですから...現在のところ、”TENNIS WAREHOUSE”で売っているマルチの中で、在庫処分の”E-matrix”とならんで、もっとも安いと思われる。しかしそんな安いストリングを”海外のプレイヤーも多数使用”しているのだろうか?それにしても何でこんなに安いんですかね?打球感は個人的にはやや硬め?”カチッ”とした感じ..だけど、ボヨンボヨンの”E-matrix”に慣れてしまっているので、ほとんどアテにならないインプレッションでしょうね。とにかくゴーセンのマルチが\700ならモンクありません。

 

28.GOSEN TEC PRO 16 (2005年1月、修正済み..)

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”優れた反発力とソフトな打球感。C.マルチネスモデル。「テックガット16」に特殊フイルムを装着、高い反発力とソフトな打球感、C.マルチネスをはじめ、多数のプレイヤーが愛用..”だそうです。ゴーセンのホームページの構造図と、ほぼ一致しています。前回はレクタングルの断面を間違って掲載してしまったのだ。あまりに構造図とカケ離れていたので、再度検証すべきでした。ゴーセンさん、すんません...しかし、新たな疑問点が...いったい上のEXとドコが違うの?最近のゴーセンのHPでは、EXの説明文が「テックガットの細ゲージモデル。抜群のホールド感と飛びを実現。 」、一方PROが「テックガットに特殊フィルムを巻きつけたテンションロスの少ないプロ使用モデル。」...確かに素材の違いは”特殊フィルム”の有無だけなのだ。見ただけじゃわかりませんねぇ。けど、言われてみればストリンギングしていると、キチキチした感触でやや硬め...のような気がシナイでもナイ...えぇ、先入観マル出しで申し訳ありません...

 

29.WILSON STAMINA 16

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みなさん、わかっているとは思いますが、決して”焼き肉風味”のストリングではありません...
最近のTWのサービスストリング...ただただ耐久性を重視した打球感...切れなきゃイイってもんじゃあるまいし、筋力の衰えを感じるオジサンの反感を買いそうなストリングなのだ。若い学生さんで、ベースラインからのストロークのみ!っていう人向けのような気がします。

 マイクロスコープを接続するPCが新しくなったのですが、ビデオボードとの相性が悪いのか、画像が安定しづらくピントも合わせづらいです。かえって見えにくくなっているかもしれません。

 

30.GOSEN RECTANGLE Z 16

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もうとっくに廃盤になっていると思ったら、ニューパッケージでよみがえっていたんですね。レクタングルってのは長方形って意味で、フツウは円形の繊維が中芯を取り巻いているのですが、このストリングは長方形の繊維に囲まれております。「扁平型の巻糸を採用し、さらに巻糸サイズを変え凹凸加工にすることにより、パワフルなスピン性能を持ったストリングに...」説明によると、”Z”は凹凸加工があるらしいのだが...よーわかりませんネ。
 まったく関係ありませんが、よく”Z”のつく名前ってありますよね。マジンガーZ、ドラゴンボールZ、フィアレディZ、FZR、ゼベットじいさん...最後はチョット違うか?まぁ、アルファベットの順序にちなんで”最終的なもの”という意味があるようです。

 

31.BABOLAT VS TEAM(..だったかなぁ..)

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札幌のヒマ人N氏提供。去年の日高町合宿で、切れたコッパをもらってきたもの。どう切断しても断端は白くなって繊維がつぶれてしまうため、断端の側面画像はナシです。たしか”チーム”だったと思うのですが、もしかしたら”タッチ”かも?画像的には上のレクタングルとほぼ同じ加工をしているので、太さ的には”チーム”になると思います。
 さて、やはり高いナチュラルは違うのぉ...前出の”トニック”に比べるとカタチはほぼ円形で表面に凹凸も少ないようです。この加工の違いが値段の差でしょうか。ハッキリとアウターラップも見えてますねぇ...これが不評のサーモコートなんでしょうか?

 

32.SAVAREZ FIRST BLUE

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「バボラだけがナチュラルじゃないぜ!」...違うメーカーさんのナチュラルも国内で販売されるようになったんですね。コレはサバレスというメーカーのもの。この上にファースト・ゴールドっていうヤツもあります。値段的には、バボラよりもお買い得ということで、やや断面がイビツなようですが、バボラのコーティングが変わってから、サバレスの方がナチュラルっぽいということで人気も高いそうです。
 サバレスというメーカーはボクは30年前の小学生のころから知っていました。スゴイでしょ...実は当時クラシックギターを習っていまして、そのガットメーカーで有名だったのが、サバレスとオーガスチンでした。サバレスはピンクのパッケージ、オーガスチンは赤・黒・青のパッケージでセゴビアが写っていましたねぇ...カラダと同じくらいの大きさのギターを抱えて近所の教室に通ったモノです...しかし今や3本のギターはホコリにまみれ、女房には「邪魔だから捨てろ!」..と言われる始末...トホホホ。えぇ..まぁ、こんなとこで生活臭を出してもどうしようもナイんですけどネ。
 ちなみにガットは東京都にお住まいのN島さまご提供。”E-Matrix”を購入していただいた縁で、数種類のストリングを提供していただきました。(その節はありがとうございました。)

 

33.GOSEN TECBIO 16

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おぉ!こりゃキレイだ!しかも断面図とほぼ一致している!カラーはやや緑がかった白色なのだが、この中芯のカラーのせいだったのか!こりゃ凝ったつくりなのだ!...しかし、このストリング自体はなんら特色のナイ打球感で、マルチほどの粘りもないし、モノほどの反発もない...だからどーしたの?という感じのストリング。(えぇ、もちろん個人的な見解ですよ。)まさにこのコーナーのためにあるようなストリングかもネ。
 トウモロコシの繊維が含まれているそうで、自然分解するというのが”売り”のバイオシリーズだが、試合会場に切れたストリングをそのままバラまくわけにもいかず、燃えるゴミに入れるつもりが、忘れて結局プラスチックゴミに入れちゃったりして、いったい何のトクがあるのか改めて考えさせられるストリングだ。
 今度、微生物の活動が活発になるころに、軒先にでも埋めてみます...

 

34.GOSEN BIOGUT POWER 16

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みんなに好評のバイオガット・パワー16です。見た目は完全に緑なんですけど、光を当てているせいか青っぽく見えます。やっぱり感触どおり、最初から表面がササクレて、中芯が細く巻糸が太くなっています。巻糸のうち2本はレクタングル系なんでしょうか?もうゴーセンのページには掲載されていないので詳細は不明デス。
 「ストリング日記」にも書きましたけど、TWから通販すると上の”TECBIO”もこの”POWER”も値段は同じ$4.99。構造を見るとたしかに国内販売価格どおりに”TECBIO”の方が高そうに見えますネ。

 

35.EKTELON POWERPLAY 16 

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モノフィラメントですが、軟らかい感触があるストリングです。最近はマルチばかりですが、元気なころ(?)はよく張っていました。今でもモノの中では一番気に入っております。(ただし\1000以下のモノで..という条件付き)
 説明によりますと、ソリッドコア+巻糸がマルチということです。ハッキリしませんが、コアの外周に細い巻糸、さらにアウターラップがマルチフィラメント層..といった感じでしょうか?ちょうど”α-GUT2000”の逆バージョンみたいですね。
 今回はややカッターの切れアジが悪いのぉ...断面に線が入ってしまった。

 

36.PRINCE WRAPSURE 16

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TWで購入したモア・プレOSについてきたストリング。カッチリとした打球感の中にもホールド感あり。やや面圧が高く出ているような気がするのだが、実際に打ってみると不快な振動もナシ。少なくとも、モア・プレとの相性は衝撃のデカさばかりが気になるウィルソンのスタミナ16よりは数段イイ感じ...
 「パワー性とソフト性と耐久性のバランスが良いオールラウンドモノマルチフィラメント」というのはメーカーの宣伝文句。一方、TWの説明は「A monofilament core with a double multifilament wrap.どのへんがダブルなんスかね?コアのすぐ外側がマルチで、外周はプリンス得意のデュラフレックスみたいに見えますが...

 

37.GOSEN RECTANGLE 16 レインボーラメ入り

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コレこそ廃盤になったレインボーラメ入りのハデハデバージョン。この部分はグリーンね。見た目は”Z”と変わらんですね。巻糸の厚みを変えることによって凹凸をつけているのが”Z”だそうです。ラメは巻糸と接着されているようです。

 

38.アプローチ・マルチファイバー

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某関西のショップのオリジナル・ストリング。(名前を出しておいて”某”もナニもないのだが...)提供は東京都にお住まいのN島さまです。
 キレイに極細繊維が確認できます。正統派マルチといったところでしょうか。「約1,600本の高弾性マルチフィラメント糸を使用している..」とのことです...どれ、ヒマにまかせて検証してみるのだ。右の画像は×200、フォトエディター上の元画像ではこのプチプチ繊維の大きさは16×16ピクセルくらい。一方、真ん中の画像は×60で、皮膜を除いておおよそ240×240ピクセルくらい...つまり×60に合わせると、プチプチ繊維の大きさは直径4.8ピクセル、隙間を埋めるレジンも加えておよそ6ピクセルとして計算すると、使用される繊維は1,600本くらい....おぉ!一致しているではないか!まぁ、多少の誤差はあるでしょうが、有名メーカーのアヤシイ宣伝文句よりも、かなりの説得力があるかもしれません。しかもセットで購入すると、送料を入れても\800ほどになるんですねぇ。今度、購入してみますか。

 

39.アプローチ130 モノフィラメント

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これまた某関西のショップのオリジナル・ストリング。(提供は東京都にお住まいのN島さまです。)
 シンプルなモノフィラメントのようです。コアの周囲に20本の巻糸のようですが、このパターンが一番多いような気がします。だけど、見た目も同じなのに、フニャフニャだったりガチガチだったり...一見、同じように見える中芯や巻糸の違いでイロイロな硬さのストリングになるんでしょうね。奥が深いのだ。

 

40.ISO-SPEED CONTROL 16

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見た目も硬さもキルシュバウムのスーパースマッシュかと思ったら、コレがウワサのイソ・コンですか...。提供は東京都にお住まいのN島さまです。このストリングの特徴はリボン構造というものです。DNAなんかのモデルにも使われるようですが、リボン(帯状のもの)が幾重にも巻き付いている構造のようです。右の画像はヘッドのリップ・シリーズの構造図。(中身はイソだそうです。)たしかに断面はバウムクーヘンのようですね。一応、ポリのマルチとでも言うのでしょうか?ポリオレフィン(米袋やスーパーの買い物袋もコレでできているそうです。)でできていて、プレ・ストレッチ済み、テンションは10%アップで、クロスを張る前にメインにワックスしろ...イロイロ注文の多いストリングですが、ユルみが少なく、たいそう評判はイイようです。
 しかし、中身が同じと言われるイソ・コントロールとヘッドのリップ・コントロールですが、TWではリップの方が50セント安い。たぶんこの50セントはイソ・コンを巻き付けている、立派なプラスチックの枠の代金だと思いますヨ。
 さて...リボン構造も公開できましたし、構造的にはほとんどのネタは出尽くしたことになりますね。

 

41.LUXILON BIG BANGER ACE 18 (ココから2007秋更新...)

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 気が付きゃ、周りはルキシロンだらけ...いったいダレがこんなこと予想したでしょ?(だけど、本当の意味で使いこなしている人は、そう多くないような気がします...ホットケ!)
 そもそも"BIG BANGER"の意味ですが、「ソーセージ・かんしゃく玉・音のうるさいオンボロ車・ボクシングのハードパンチャー..」だそうです。まぁ、人によっては”オンボロ車”にも”ハードパンチャー”にもなるってコトでしょうか?
 BBエースは、BBシリーズの中では1.12ミリの極細ゲージ。切断するとテーパー状に広がってしまうということは、軟らかいってコト?少なくとも昔のポリ系とは違うようです。Hさんが譲り受けたラケットに張ってあったものですが、ある程度のスイングスピードでボールをウマク捕らえると、衝撃のナイ深いホールドが得られる...やはり不思議なストリングなのだ。

 

42.LUXILON XP 1.25

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 次もルキシロン。BBシリーズよりは、ややお買い得ということで、張っている人も多いと思います。初めてこのストリングを張ったラケットを使った時は、不覚にもコレがポリ系とはわからず、チョット打球感がシャープな食い付きのいいモノだと思っちゃいました。(なんだかんだ言って..そう、その程度なんデス..トホホ)ほとんど違和感がなかったデス、ハイ。
 個人的にはバボのプロハリにも同じような印象を持っています。なかなか切れないだろうから、学生さんとかに人気があるんでしょうネ。

 

43.LUXILON BIG BANGER ALU POWER 1.25

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 しつこく次もルキシロンのアル・パワー。構造的・視覚的には、まったくクソおもしろくありませんが、人気のストリングなのでとりあえず掲載中。
 ”アル”ということで、アルミニウムが入っているそうです。決して”アルコール中毒”、”アル中”の”アル”じゃありませんヨ。カラーはシルバーの方なんだけど、なんか断面は青っぽいです。青い洗濯バサミで固定しているから?とも思いましたが、白いストリングだってそんなに影響が出ていないし、たぶんコレ自体の色だと思います。

 

44.SIGNUM PRO POLYSPEED SPIN 16(1.28)

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 これまた最近大人気のシグナム・プロのストリング。売れ筋はハデなオレンジ色のポリ・プラズマなのだが、高いから購入できず...もっとも安価なヤツが、このポリ・スピード・スピンなのだ!
 さわっただけで表面にスジが入っているのがわかったけど、拡大してみるとおもちゃのおはじきみたいな形状なのだ。突起は8ヵ所、TWの説明では"Pyramid Shape"、ピラミッド形状・角錐形状ということになるが、突起が鈍角すぎて角錐とはほど遠いのだ。味噌汁に入れる”フ”にも似てますネ。ピラミッドといえば、ISOの三角形のストリングも出ましたけど、たぶん角が鈍角でオニギリみたいな形状なんでしょうね...しかしこうなると、次はどんな突起形状のストリングが登場するんでしょうか?あとは...イボイボ?
 ちなみに日本で購入すると、ポリ・スピード・スピンはメガフォースと同じ色のシルバー、イエローは表面加工ナシの、ただのポリ・スピードとなるようです。

 

45.BABOLAT CONQUEST Ti (JPバージョン)

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 コンクェスト?スキーのチューンナップメーカーの方が有名でしょうか?バボの日本における標準的なモノ・ストリングのインターナショナル・ツアーよりも、値段的にちょっと高いという位置付け。”旧チタニウム2”の名前が変わっただけという説もアリ。
 日本版は明るい乳白色で表面ツルツル。たいそう張りやすいんだけど、宣伝モンクの「耐久性重視!」には、いささか疑問の声がある。すぐに表面のアウターラップが、パリパリとはがれてきてノッチを形成...そこまで行けば、チタンコートもナニも関係ないフツーのヤセたモノということになる。実際に使っていたHさんは、3本くらい続けて3ヶ月以内で切れていたナ。こりゃカタログから消える日も近い?

 

46.BABOLAT CONQUEST Ti (USバージョン)

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 コッチの色はシルバーで、いかにも金属的な雰囲気が漂う...でもこうして見ると、シルバーの色はコアの巻き糸の色...消費者の心理を巧みに突かれた思いがするのだ。
 もともとただの”コンクェスト”ってストリングもあるんだけど、ソレは昔の”VS シンセティック”らしい。たしか昔の”チタニウム”は”VS シンセティック”にチタンコートしたものだったから、本質的には変わっていない可能性大。そもそも、そんなにいろんな種類のストリングなんて、開発も製造もタイヘンですもんね...経験的に国内版の乳白色のヤツよりは耐久性が高いような気がするのですが...タマタマでしょうか?

 

47.KLIP KICKER 16

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 ”クリップ”はオーストラリアのメーカーで、特殊な表面加工を施したナチュラルガットが人気のメーカーだそうです。しかし、このストリングは安〜いフツウのモノ・ストリング...そう、とりあえず購入してみただけです、ハイ。
 まぁ、フツウのストリングということで、特に言うことありゃしませんが、面白かったのはストリングの包装紙を広げれば、ステンシルマークに早変わり...しかも「黒かオレンジで塗れ!」との注釈付き。だけど知名度がほとんどナイだろうから、試合会場で「なんだ?そりゃ?」って言われるのがオチでしょうね。

 

48.WILSON HAMMER 18

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 パッケージには「ぶっ飛び」と書かれており、飛びが自慢の極細18ゲージらしい。もちろんそんなストリングは売れるハズもなく、すでにネット上にすらほとんど情報が存在しない。すでに幻のストリングだ。パッケージにも特に意味のあることは書かれていなかったと思います。
 見たところ、中芯はマルチっぽくて、巻き糸も極細。「いつもよりも多く巻いてます!おめでとうございます!」そんな雰囲気が漂ってくるのだ。それにしても、「ぶっ飛び」じゃ売れるワケないでしょ?

 

49.WILSON SENSATION SUPREME 17

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 普段はボケボケのE-Matrixを張っているボクですが、ウイルソンのマルチって、個人的には好きデス。キッチリとした打球感が心地良く、ホールドも十分、ストリング自体のヨケイな飛びが抑えられているような感じがします。(まぁ、キッチリ当てないと、飛びもイマイチ..とも言えますけどネ)
 このセンセーション・スープリームってのは、日本国内ではスパイデックス・ツアーという名前になるそうです。「1300本のフィラメントにより形成されたマルチ・フィラメント!ポリウレタン・レジンを採用することで、ソフトで高反発!」がうたい文句です。ウイルソンのHP掲載のイラストではマルチ・フィラメントの中芯に、さらに二重にマルチ・フィラメントを巻き付け、アウターラップでまとめたような雰囲気。まぁ、拡大図を見る限り、外側のマルチがハッキリしないけど、どのへんなんスかね?

 

50.WILSON NXT MAX 16

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 クルマのホイールみたい断面なのだ。"NXT"ってのは、「ポリウレタン・レジンと従来の製法とは異なる、フィラメントをクロスに編みこむ“エックス・ボンデット・テクノロジー”を併用、ナイロンストリングスでは実現できなかった弾力性能と伸縮性能を生み出し、もしかしてナチュラルを超えてしまったかも?」...というタイソーなモデルで、"MAX"はその耐久性アップ版らしい...さて、3ヵ所に配置されているのがクロスに編みこまれたフィラメント部分になるんでしょうか?その他の部分はプチプチしていて、フツウのマルチっぽいしなぁ...
 イラストに比べて3ヵ所に配置された部分が太いし、アウターラップも厚いし...アウターが破れたら、どのストリングも寿命はあまり変わらないような気がしますけどネ。

 

 

51.GOSEN PROFORM TUFF 15L

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 ゴーセンの耐久性重視のモノ・ストリング。660フィートのリールで\2,800、一張り\200の激安ストリング。素材構成そのままで耐久性を上げるとすれば、中芯を削って巻き糸を太くしてみましょうか...コレでノッチが入ってもしばらく大丈夫でしょう。少し太くなっちゃったけど、ハミ出た分は気にせず太いままで、サイズも15Lにしちゃいました...という、非常にわかりやすいストリングなのだ。
 打球感の印象もそのまんま...比較的ストリングパターンが粗いOSラケットで、小細工ぬきのストローカーにオススメです。

 

 

52.GOSEN OG-SHEEP MICRO SUPER 16

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 すごいイロだ...もっとも売れているストリングであるだけに、消費者のニーズに答えた結果なのであろうか?だけど、数あるストリングの中からこのイロを選択するには、かなりの勇気がいるだろうナ。たぶんアルミが混じったような張り上げラケットにくっついてきたりするんでしょうね。

 

 

53.UNIQUE TOURNA POLY BIG HITTER 16

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 サンプラスのソックリさんがパッケージのポリ系ストリング。トーナ・グリップだけじゃ、売り上げがサビシイのかなぁ?画像的にはまったくおもしろくありませんナ。アルミ入りということで、ルキシロンが訴えられそうだし、サンプラスからも肖像権侵害で訴えられそうだし...大丈夫なんでしょうか?

 

 

54.HEAD SYNTHETIC GUT 16

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 A木氏がTWから購入した、張り上げLMラヂカルにくっついていたフツーのモノです。わざわざステンシルまで入っていたのに、ろくに使いもしないで切られてしまったのだ。(アーメン..)素直なラケットだけに、フツウのモノでハードヒットするってのも、一つの手だと思いますけどネ。
 アメリカじゃ「張り上げラッキー!ステンシルもカッコイイぜ!」なんて使われ方をしているんでしょうか?もっとも、チカラが有り余っている外人さんのコト、使っているうちにすぐに切れてしまうので、そんなコマイこと気にしないんでしょうか?人気競技系モデルでも、商品入れ替えとなれば、容赦のナイ扱い...だいぶ日本とは違います。
 見た目はゴクゴクふつうのモノ・フィラメント。たぶんTAIWAN工場で、他のメーカーのものといっしょに大量生産、パッケージングされたものに違いナイ。

 

 

55.DUNLOP MAX COMFORT 16

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 TWの在庫処分マルチ・フィラメント。感触は不明...だって、まだダレにも張ってないんだもん!
 まぁ、アウターラップはともかく、巻き糸も細いし、たぶん寿命は短いでしょうね...え?じゃぁ、なんでそんなモン買ったのかって?だって安かったんだもん...相変わらずケチなオレなのだ。

 

 

56.TECNIFIBRE SPINFIRE 17

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 最近はどのメーカーもハードヒッターのために、耐久性重視・ユルみにくいポリ系を販売しているのだ。これはテクニファイバーの最安ポリ。安いだけあって、フツウのポリのような気がします。最近はポリ・プラズマとか、プロ・レッドコードとかが人気ですよね。耐久性のみの、手元にガッツン・ガッツンくるようなポリはもうダメですナ。

 

 

 

57.YONEX ATG(エアロンスーパー) 850

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 ヨネックスのマルチ・フィラメント。調べてみたら、このシリーズは他に”ソフト、スピード、プロ、コントロール”と、合計5種類も存在するらしい...ゴゴゴゴッ五種類??ベースのただの”850”に、チョコっと細工して4種類ものストリングを生み出し、それぞれにソレらしいコメントを付けているのが、ヨネックスの製品情報ページ...コレって、どれ選んだらイイのか、わからんじゃないの!しかも、そんなに大きな違いがあるとは思えんゾ!「違いのわかる男、遠藤周作(故人)」でも絶対にわからんゾ!第一、細いマルチを使うと、ストロークとボレーのスピードがアップするの?それじゃサーブは遅くなるの?ラケットとの相性やテンションは関係ないの?どんなスイングでもいいの?...ハァハァハァ...いかん、つい興奮してしまった。
 それにしても相変わらず、突っ込みどころ満載のヨネックスのページなのだ。

 

 

58.TOALSON TNT 130

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 フツウのモノ・フィラメントに熱放射線をあてると...あーら!不思議!ボールがよく吸い付くではありませんか!すばらしきかな!TNT(さーも・ぬーくりあ・てっくのらじぃ)...たしかにイイ感触なのだ。張り上がりは硬い印象だが、実際に打ってみるとホールド感もコントロールもイイ感じデス。
 見た目はフツウのモノ...TNTによってナイロンの分子構造が変化しているらしいが、たかが×200のマイクロスコープでは、そんなコトわかるハズもナシ...電子顕微鏡で見えるんでしょうか?

 

 

59.TOALSON TNT2 16

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 フツウのモノ・フィラメントと、チョット違ったモノ・フィラメントをいっしょにして熱放射線をあてると...あーら!不思議!ボールの吸い付きに加えて、ボールの飛び出しもアップしているではありませんか!さすが、スーパーTNT!...しかし!よくわからん!見た目も打った感触も違いはわからんナ、コレは。
 まぁTNTみたいな感触には違いナイが、"1"と"2"の違いはわかりませんです、はい。仮面ライダーみたいにラインが2本は2号...とかだったらわかりやすいんですけどネ。それにしても、コーヒーみたいにブレンドしてからTNT照射ですか...こりゃ組み合わせ”∞”ですナ。
 ダレも聞きたくナイでしょうが、ちなみにボクはマンデリンが好きです。

 

 

60.GAMMA TNT2 FATCORE 16

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 次もしつこくTNTシリーズ、”ファット・コア16”です。その名も”太った芯”...たしかに中芯が太くなり、かわりに側線が細くなっています。もちろん見た目はフツウのモノですが、これまたTNT効果でホールド感そのままで耐久性アップらしいデス。打ってみると...まぁ従来のTNTよりは、やや大味な印象。TNT使っていて、すぐ切れる人が選択するんでしょうか。
 ちなみにボクの購入理由は、ズバリ”安かった”からデス!

 

 

61.TOALSON LIVE WIRE XP 16

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 従来のライブワイヤーの外側に耐久性のある素材を配置したもの。外側に6本あるヤツがそうでしょうか?"TNT"の表示はナイけど、すでに"TNT"照射済み。中心部分はハチの巣みたいでキレイな断面です。なんでも”バイオ理論”に基づいた配列だそーです。(肝心のバイオ理論についての説明はナシ...)
 名前のとおり、「生きている」らしい。たしかに感触はイイし、多少スイートスポットをハズしても十分コントロール可能。そーゆー意味では上記のTNTシリーズよりもラクできると思います。
 そもそもバイオロジックにTNT照射したら、ライブワイヤーになるのかな?構造的にはバイオロジック130CCがライブワイヤーに近いなぁ。\2,400の130CCをアメリカに送ってTNT照射して帰ってきたら\3,200のライブワイヤーになるのかなぁ...だけどXPもTNT照射しているのに\2,700か...この価格差はなんなんだろ?それを考えると夜も眠れないのだ。

 

 

62.オマケ”切れた”TOALSON LIVE WIRE XP 16

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ミジンコのクチみたいだけど、切れたライヴワイヤーXP。周囲の伸縮性に乏しい素材がそのまま残って、ツンツンして歯ブラシみたいなのだ。コレだけ硬いと耐久性アップに効果があると同時に、やっぱり打球感も多少は犠牲になっているんでしょうネ。
 右の画像は上の画像と同じ×60倍なんだけど、コッチは2ミリ程度に薄くスライスしたものを専用の容器に入れて下からライトアップしたもの。従来は10ミリ程度に切ったものを洗濯バサミで挟んで、先端部分を上からライトアップしていました。従来の方法では切断面のナイフによるキズに、光が反射してシマ模様が浮き出ていました。この方法の方が少しスッキリした写りになっているかな?

 

 

63.TOALSON ASTERISK 125

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 コレがウワサのアスタリスクか...アスタリスクといえば、パソコンでは任意の文字を表す時に使われますナ。今のようにウィンドウズがなく、GUIじゃなかった昔は、DOSプロンプトに続いて"dir config.*"とか入力していましたっけ...うーん、なつかしい。
 さて、右の画像は本家からパクって色を落としたものだが...見える!見えるゾ!アスタリスクマークが!本家の画像のようにクッキリではないが、確かに見えるのだ。
コレが新開発の異弾性複合コアで、インパクトの瞬間にボールスピードに合わせて反応してくれるの?ふーん...って、さっそく使ってみましたが(そのうち「ストリング日記」にもアップするけど)、確かに不思議なストリングなのだ。購入者のA木氏のラケットはLMラヂカルMP、けっこうラケットを振る方なので、「ボールスピードに合わせて反応」という言葉を信じて、やや硬く60ポンドくらいで張ってみました。さすがに硬いかな?と思いましたが、実際に打ってみると非常に軽い打球感ながら、飛びもコントロールもまずまず...硬く張った時にありがちなスポットをはずした時のガツガツとした振動も皆無、コリャ不思議な感触なのだ。コレがトアルソン50年の技術の集大成なのか...だったら、今後トアルソンはこのストリング1本で行くってコトですかネ?(んなバカな...)
 ストロークをチョット打っただけだったから、他のショットはわからないけど、”フラフラッ”と来たユルいボールをネット際に落とそうとしたら、”ビヨ〜ン”と飛距離が伸びて相手の目の前に落ちたらイヤだな...

 

64.BABOLAT FIBER PREMIUM 16

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 やっとTNTから脱出したのだ。バボのマルチで一番高そうなストリングなのだ。バボのマルチってゴールドで、チョット硬そうなんだよなぁ。そーいえば昔、ATPツアープロってヤツも、こんな色と感触だっけ...なんて思ったら、ATPツアープロそのものであることが発覚!ゲゲゲ!...単に名前を変更しただけだったのね。いや〜、気が付いてよかった。知ったかブリして、恥かくトコロだったワイ。
 まぁ、光源の位置によっても見え方や色合いが違ってきますから...しかも最近、ディスプレイをCRTから液晶に替えたんですが、反応速度が遅くてインテルプレイQX3の画像が安定しない。一応"5ms"の反応速度なんだけどなぁ...って、ほとんどストリングに関係ないボヤキになってますネ。いよいよネタ切れですワ。

 

65.WILSON REACTION 16

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 比較的、最近出たウイルソンのストリング。ウイルソンのHPによると、モノに分類されているが、視覚的にはマルチっぽい印象。「もうすぐ切れそうだから」と受け取った時の消耗の仕方も、どーみてもマルチ...よくわからんのだ。なんでもプレ・ストレッチした中芯の周りをポリアミドで固めて、テンション・メンテナンスを向上させたモデルらしいデス。左画像のストリング表面の黒点は、”R”の文字の一部。インクジェットで印字しているんですネ。
 それにしてもマルチだと思うんだけどなぁ...

 

66.SIGNUM PRO POLYSPEED SPIN のビフォーアフター (ココから2009年夏更新)

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 いつだかの「ストリング日記」にも掲載したけど、ポリの使用前・使用後画像。I上クンのラケットに張ってあったもので、練習中にスマッシュしたら切れましたが、受け取ったラケットをよく見てみると、スイートスポット付近の光沢がなくなっていることに気が付きました。さらに指でなでてみると、シグナムプロ・ポリスピンの特徴である表面のスジの感触がなく、ツルツルしており、肉眼でもストリングが扁平しているのがわかりましたので、マイクロスコープでのぞいてみたものデス。画像は左から中心付近のメイン、フレーム付近のクロス、メインの断面、クロスの断面デス。断面の画像からアウターラップは追えますので、ストリング自体が”スリ減る”のではなく、繰り返される衝撃で扁平化してしまったようです。色の変化はなんだろ?酸化か紫外線によるものでしょうか?
 いったい何回くらいヒットしたらこうなるんでしょ...

 

67.BABOLAT PRO HURRICANE TOUR 17

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 バボの人気ポリであるプロ・ハリケーン・ツアー。フツウのプロ・ハリケーンを少し軟らかくして、断面を8角形に加工して、スピン性能アップして、オマケに耐久性まで上げてしまったんですって!ナダルもロディックも使っているんですって!ウチのA木氏も大好きなストリングなんですって!...すごいストリングだ。だけど待てよ...「8角形」?たしかに丸くはないけれど、8角形とも言い難いゾ。そのつもりでムリして見れば7つくらい角があるように見えなくもナイですが...ま、あくまでスピンはスイング主体でかけましょう...ってコトで。
 たしかにポリとは思えない打球感なのだ。フツウのモノと言われても違和感ありません。人気が出るのもわかります。だけどストリンギングする方にとってはフツウのポリ、やはり所要時間は1.5倍でしょうか...

 

68.DUNLOP M-Fil TOUR 16

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 日本では極めてなじみの薄いダンロップのマルチ・フィラメント。TWから張り上げで購入したM-Filシリーズのラケットに張ってありました。一応、このシリーズの奨励ストリングになるそうデス。TW掲載のパッケージのイラストによりますと、3本のカラミ合ったモノ・フィラメントを中核に、その周囲をマルチファイバーで固めてアウターラップで覆ったものになってます。(中芯を取り巻くマルチファイバーの描き方が、かなり雑ですが...)拡大画像もソレナリに見えます。(色が黒いのはハレーションを抑えるために表面を黒マジックで塗ったため)
 張ってあったラケットは500Gということで、ストリングの印象を語るにはやや難があるのですが、たぶんマルチとしてはやや硬くて食いつきが弱く、そのかわり反発やや強し...モノ、マルチ、どっち付かずという感じデス。たぶん200Gとか300Gあたりで、”スパーンッ”と振りぬけば、それなりの打球感とコントロールが得られるんじゃないでしょーか?...だけど、国内じゃダンロップのストリングといっしょに売ってるところはナイよなぁ。国内版ラケットに奨励ストリングの記載ってあるのだろうか?

 

69.FISHER TEMPO(?)

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 フィッシャーのナゾのストリング。女房の友人の張り上げラケットに張られていました。見た目はシルバーでバボのコンケストTiにそっくり。感触も軟らかくてコレまたソックリ...カラーはアウターを反映しているだけのようですが、構造的にはごくフツウのモノ・フィラメントのようです。
 "TEMPO"といえば、スキーワックスだよなぁ。だけど、有機化合物的には「2,2,6,6-テトラメチルビベリジン1-オキシル」の略称なんですって...ふーん...化学はサッパリわかりませんので、コレ以上のコメントは控えさせていただきます...

 

70.GOSEN OG-SHEEP SUPER TECMY16

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 M氏が自ら調達してきたストリング。一応、OGシープシリーズになるのだが、すでに廃盤らしく、ゴーセンのHPでその情報を得ることはできない。某ショップで在庫処分品としての記載があり、そこにかろうじて残っていたデータによると、「新素材”テクミーR”を採用。独自の打球感で人気の高いモデル」...人気があったら廃盤になんかならないと思いますけどね...
 素材は超高分子量ポリエチレン、高強力ナイロンマルチフィラメント、高分子ブレンドなんだって。ちなみにネットで「ゴーセン テクミー」でヒットするのは、釣り糸としてのスーパーテクミーばかりです。「ヨレがない・糸ほぐれがイイ・絡まない」といった性質を持つ高品質ラインだそうです...だけど、この3つだったら、ポリ系ストリングにも同じこと言えると思いますけどネ。

 

71.HEAD FXP16

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 ダレかのラケットに張ってありました。ダレのだったっけ?以前にTWから中古で購入したFXPラヂカルチームにも張ってありました。ラケットのスロート内側にも"Use HEAD FXP Strings"というオセッカイな記載があり、一応フレックスポイントシリーズの奨励ストリングになるんでしょうか。ボクのラケットはかなり硬く張ってあったこともあり、打球感も悪く、しかも軽いからソレナリのスイングじゃないと飛び悪し...ってことで、このラケットとの組み合わせではイイ印象ありません。
 さて、説明によりますと、「3本のファイバー・ジェル・フィラメントを挿入したナイロン・コアに独自のフィラメントを巻く構造が、しっかりとした打感とタッチを生む、コントロール・ストリング...」TWの説明では、ファイバージェルを含むコアを包むのはポリエステルファイバー、その外にポリアミドのラップということで、やや耐久性重視の傾向がうかがえます。拡大画像もコアに「葵の御紋」みたいなのが見えてます。だけどコレって、ゴーセンの特許「海島型」に似てるような...まぁ、外見は同じですが、本家にはナニかもっと深いものがあるんでしょうね。
 それにしても、このストリングのパッケージは今だにアガシですか...いつまでもアガシってのも、どーかと思いますヨ。(ホットケ!)

 

72.IGNIO 2TE

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 少しフニャフニャしているけど、外見も構造上も、フツーのモノフィラメントみたいなソフトテニスのストリング。アウターの一部が凹んでいるのはラメが入っている部分。光っているから、チタンコーティングされたヤツでしょうか。ほとんどフツウのテニスストリングと変わらないんですネ。
 30ポンドくらいで張りましたが、まだいけそうな雰囲気。ユルユルに張るのが好きな人なら硬式ラケットにも張ることはできるでしょうね。(まったく必要ないことですが...)

 

73.TITAN NATURAL 15L

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 ”TITAN”というオーストラリアのメーカーのナチュラルで、ゲージは15L。ナチュラル作っているのにホームページがない・梱包が簡素・あまりに安い($18≒\2700)...などのアヤシさ満点のナチュラルガットだけど、拡大図を見る限り、表面加工技術はイマイチのようだが、バボのトニック+よりも繊維がそろっているかもしれませんネ。(失礼ながら、ホンモノで安心しました。)
 触った感触はテックガットみたいでレジンが効いているのがわかると思います。I上クンの001MIDに張ったのですが、ほぼ3ヶ月もったし、打球感もナチュラルっぽいし、ボールに勢いも出ているし...十分、評価に値すると思います。TWでも購入者の使用体験が掲載されているんだけど、「ハイブリッドでメインに使ったら、3時間で切れたゾ!チクショー!」ってのもあれば、「すごいガットだ...TITANさんに感謝デス」なんてのも有るし、「レジンが硬くて張りづらいネ。これならトニック+の方がいいヨ」とか、「ガーン!ストリンギング直後に切れちまった!」それに対して、「切れやすいからプロストリンガーに頼んだ方がイイね。悪くないけど、やっぱり安いところが一番イイな」なんてコメントも有り。
 ムリヤリまとめると、「耐久性はないけど、その他はソコソコ。この値段だったら、コレで十分でしょ?」ってコトになると思います。
 アメリカ人もボクと同じで、「安いが一番!」なんですね...

 

74.TOALSON ASTERISK 125 BLACK

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 2回目の登場です。コッチの方がキレイにアスタリスクマークを出すことができました。3コマ目の3ミリくらいに切って、下から少し弱い光を当てたものが一番よく見えますね。アウターが黒なので、ハレーションを抑えることができたようです。
 さて、日本では「コレでもか!」ってくらいイロイロなカラーが出ていますが、TWのGAMMAのページでは"TNT"に分類され、カラーはナチュラルのみです。反対に日本のトアルソンのページでは、"アスタリスク"と"TNT"は違うシリーズで紹介されています。国内での実売価格は\800前後、ロールで考えたら\700以下ですが、TWでは$16.95もします。
 トアルソンがアメリカのガンマに「今度の新製品です。よろしくお願いします..」って送ったら、「んじゃ、とりあえずTNT照射でもしてみる?」なんてノリで、ついつい照射したから高くなってしまったのでしょうか?少なくともガンマのアスタリスクはTNT照射済みで、国内ものとは別のようです。
 だけど待てよ...「インパクトの瞬間に、生き物のようにボールスピードに合わせて反応するストリング」に、TNT照射して「ストリングの分子構造を細分化し、より柔らかい打球感と高い反発性」を与えたら、いったいどーなるんだ?反応が遅れて、忘れたころにボールがスゴイ勢いで飛び出すんじゃないのか...?夜も眠れないのだ。個人的には国内版130でイイ感触を得ています。

 

75.VOLKL POWER FIBER 18

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 TWの"パワーファイバーU"新発売に伴う在庫処分セールで購入しました。\550/1張り也デス。見た目も感触もテックガットみたいで、画像を見てもおわかりのように、細かいファイバーを集めた正統派マルチのようです。
 "U"の説明ですが、本場のホームページによると、「より多くの牛が助かるのです!まるでナチュラルガットのようなマルチ・フィラメントストリング!特許でもあるコーティング方法でノッチが入らない!特許である”高圧レジン吹き付け”で、丈夫で長持ち&振動軽減!(テキトー)」と、いいことづくめのようです。"T"も"U"も「高圧レジン吹き付け」加工は変わりませんので、フォルクルの自信作に違いはナイようです。
 コレでナチュラルガットの需要が減って、牛が助かればイイんですけどネ...って、腸を取るためだけに牛が屠殺場行きになることはないと思いますが...外国ですし、あくまでメインは肉ですよねぇ?

 

76.WILSON SUPER SPIN16 HEXAGONAL BLUE

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 こりゃキレイです。しかもシッカリと角がついています。まるでエンピツのようです。表面を触っただけでもスジが通っているのはわかりましたが、ココまでハッキリしているとは思いませんでした。
 構造的には至ってシンプル。中芯がカラーのモノで、その周りもモノ、それらを包む側線もモノ...六角形にしてみたけど、もうちょっとインパクトが欲しいなぁってことで、クリアー・オレンジ・ブルー・レッド・イエローの中芯を添えてみました...ってな感じでしょうか。ちなみに国内では、”マルチ”で紹介されているようです。
 視覚的にはグッドですが、冷静に考えると六角形ということを除けば、フツウのモノ・フィラメントということになりますね。このカタチでスピンアップ!...だそーです。

 

77.WILSON SUPER SPIN16 HEXAGONAL RED (ココから2011年冬更新)

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 上の赤モデル。この他にホワイト、オレンジ、イエローのカラーがあるんだけど、”スピンかけるならポリ”という時代なのか、いまや「特価ストリングコーナー」で見かける程度になってしまったようです。束になっている時は赤く見えるけど、実際に張ってしまうとピンクになってしまうのだ。
 このストリングは”赤いラケットにはやっぱり赤”という単純な理由で、ボクのマイクロジェル・ラヂカルOSに張ってみたけど、そんなにスピンがかかるとは思わなかったし、モノっぽい構造である以上、反発はあるワケで、カタチを六角形にしただけで「スピンアップ」ということにはならないんじゃないか...という印象。そもそもワシはスピンヤーじゃないから、ハッキリ言ってよくわからんのだ!開き直らせていただきます...

 

 

78.WILSON HYPERLAST SPIN 19

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 ウイルソンのハードヒッター対応の極細ハイブリッド・ストリング。メインは19Gの極細、テイジンのパラ系アラミド繊維であるテクノーラが織り込まれたストリングで、アウターラップにはウイルソン・スタミナにも使われている"Tensilast"が採用されてる。ちなみにクロスには耐久性だけが売りのモノフィラメントであるスタミナが同封。
 厚いアウターラップの中にテクノーラをはじめ、いろいろなストリングが織り込まれているような構造図だけど、茶色のヤツがテクノーラになるのかな?もちろん張りあがりはカチンカチンのコチンコチン。この手のストリングは伸縮性が悪いから、引いてもすぐにテンションジョウが止まってしまって、思わず「設定テンションを間違えたか?」と思ってしまいます。しかもメインを張っただけで、スゴイ面圧が出ちゃって、クロスはどーしましょ?...ってことになります。だけど、この手のストリングを張る人は、この硬い感触が好きだから、コレでイイのだ。

 

 

79.POLYFIBRE POLY HIGHTEC 18

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 ポリファイバーというアメリカの会社のドイツ製のストリング(?)...なんか複雑な経営形態だなぁ。これも極細ストリングで、グロメットを広げなくともドコでもノットを作れる細さなのだ。素材はポリ系ストリングにおいて初めてコポリマーをベースに使用しており、ポリエステルのみのストリングと比較して、高耐久を維持しながら高弾力性を実現したそーです。軟さが売りなので、TWのインフォメーションでは「フツウのポリ系よりも2〜4ポンド硬く張ってくれ」という注釈付き。
 拡大しちゃうとクリーム色だけど、実際は夜光系イエローなので、迷わずI上クンの黄色の001MIDに勝手に張ってみたんだけど、I上クンの印象は一言「ズレる...」。強打した時は、自分の狙っている場所よりも、少し外にハズれてしまったそーです。しかも1ヶ月ちょっとでアッサリ切れてしまいました。細いし軟いし、あまりハードヒッターにはオススメできないかもしれませんネ。
 いつもモノ・フィラメントだけど、たまにはポリ系でも張ってみるか...そんな人が違和感なく使えるストリングになるんでしょうか?だけど、実際にそんな人がいるとも思えないナ。フツウは1年間に何回も張り替えるもんじゃないしネ。しかも画像的にはサッパリ面白くないのだ...

 

 

80.MSV FOCUS HEX 17L RED

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 こりゃ見事な六角形なのだ。パウンドケーキに入っている果物の砂糖漬けみたい。ウイルソンのヘキサゴナルもキレイな六角形だし、六角形はシボリやすいいカタチなんでしょうね。
 MSVはドイツに会社があるけど、配布はアメリカから?会社の名前は”モーブ(藤色)スポーツ”で、ドクター・モーブが仕切っているそーです。2008年度のストリングフォーラムの選んだ「ポリ オブ ザ イヤー」なんだって!...以上、ネットの情報をテキトーにタレ流してみました。
 実際に張ったのはハイブリッドのクロスだから、詳細は不明...やっぱりポリなのでカタチ以外は画像的にはサッパリ面白くないのだ...

 

 

81.SIGNUM PRO POLY PLASMA 17L

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 ポリばかりでキョーシュクです...。昔はキルシュバウムとかルキシロンとかしかなかったポリ系ですが、このシグナムプロの台頭で、一気にポリ系ユーザーが増えたような気がします。出た当時は、みんなこのオレンジのポリ・プラズマを張っていたよなぁ。
 「緩みにくい」ということでは定評があったシグナムプロですが、いまやどのポリ系メーカーも同じ宣伝文句を使っていますし、ポリ系ストリングの種類の多いこと多いこと...ちょっと軟らかくしてみたり、カタチを変えてみたり、太さを変えてみたり...いったい、そんなに違いはあるのか、はなはだ疑問デス。これなら0.025ミリきざみで1.20から1.35までゲージをそろえているキルシュバウムのスーパースマッシュの方が好感が持てるんじゃないでしょうか?...とかエラそうなこと言ってるボクですが、ポリユーザーではありません。どーも失礼しました...
 ちなみに調子にのってリールで購入してしまいましたが、不良在庫になりつつあります。トホホホ...(\40/メートルでどう?)

 

 

82.SIGNUM PRO POLY MEGAFORCE 16

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 まだポリは続く...画像的には面白くないポリが続いておりますが、「やっぱりポリ・プラズマだけじゃキビシイでしょ?」ってな感じで、ニーズに応えた結果、シグナムプロも新シリーズを量産することになりました。最初はポリ・プラズマとポリ・スピードしかなかったよなぁ。
 メガフォースはシグナムプロの中で、もっとも軟らかいんだそーです。だけど、そんなこと言われてもコッチはよくわかりません。使ったことがあるI上クンも、プラズマの後にコレを張ってみましたが、感想は「ア...う...え?」でした。

 

 

83.SIGNUM PRO POLY DELUXE 17

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 シグナムプロの最後に登場するのは"ポリ・デラックス"。カラーは赤黒いブラッディ・レッド、デラックスという名前にもかかわらず安いのだ。
 購入はイギリスのストリンガーズ・ワールドということろで、実はシグナムプロ関係が激安だったから。ポリなんてみんな同じような感じだし、打っても打たなくとも3ヶ月が寿命って言われているし、結局、安いのが一番だな。200メートルのリールで\4,900だったら、ダレもモンクはナイでしょ?
身近なお知り合いの中にも、「今はハイペリオン使っているんスよ..」とか、「トルレードの123に落ち着きそうデス..」とか言う人が多いのだ。やっぱりシグナムプロが激安のストリンガーズ・ワールドの影響が大きいと思うナ。
 シグナムプロがマルチ・フィラメントを発売したら、ストリンガーズ・ワールドから絶対に購入するんだけどなぁ...って、ソレはナイか...
 これまた調子にのってリールで購入してしまいましたが、やっぱり不良在庫になりつつあります。トホホホ...(\30/メートルでどう?)

 

 

84.TOPSPIN CYBER FLASH 17L

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 次もしつこくポリ系、トップスピンのサイバーフラッシュ。見た目はルキシロンのアルパワー、シグナムプロのポリ・メガフォース、トナーのビッグ・ヒッターとなんら変わりはナシ。だけど個人的にはストリンギングしていて、チョッピリ軟いというか、密度が低いというか...少なくとも、ポリ系の中では比較的張り易い部類に入ると思います。
 トップスピンはドイツのハースに拠点を置く会社で、サイバーフラッシュはソコの自信作!2006年のストリング・オブ・ザ・イヤー!"SoP-system"搭載!スベらない!スピンがよくかかる!速いストロークの時はパーフェクトなコントロール!ユルいストロークの時はイイ感触!こんなストリング、他にはナイぜ!...というスバラしいポリ系ストリングなんだそーです。
 パッケージのウラで"SoP-system"の説明がイラスト入りであるんだけど、ストリングを取り巻くように2本がコイル状にカラんでおり、ソレがナチュラルなみのテンション・メンテナンスを実現しているらしい。まぁ、断面を見る限り、そんなものはハッキリしないんですけどね...だけど、ハードヒットが好きなウチの協会員たちの評価は上々なのだ。

 

 

85.TOPSPIN CYBER BLUE 17L

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 さらにポリ系は続く...上記のサイバーフラッシュの上を行くと言われるサイバーブルーなのだ。見た目はやや乳白色がかった青で、明らかにフラッシュよりも軟い印象。サイバーフラッシュに快適性を与えた逸品で、2007年のニューカマー・オブ・ザ・イヤー(新人賞?)なのだ。
 今どきの軟らかいポリ系ということでボクも試しに一本、張ってみましたが、たしかにモノと比べてもそんなに違和感ナシでした。振りにいった時のサイド方向のコントロールが良くなったような印象もありましたが、結局はポリ、ネット際での小細工がウマくいきません。(もちろん、自分の実力は無視!)その後、2ヶ月ほどしてもう一度使ってみましたが、飛ばないし振動はあるし、最初のイイ印象はまるでナシでした。テンションメンテナンスに優れたポリ系でも、打球感の持続までは難しいんでしょうね。
 コレまたホームストリンガーのタワゴトでしょうが、使用期間を1〜2ヶ月と割り切ることができる女性ストローカー向け?ウチのハードヒッターのI上クンに言わせると、やや飛びすぎの印象が強かったようです。
 コチラもとっくの昔に不良在庫。トホホホ...(\40/メートルでどう?)

 

 

86.VOLKL CATAPULT POWER 16L

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 フォルクルのマルチですが、現在は廃盤になっております。TWの在庫処分にて購入したものですが、一般的な名称は「パワーファイバー」、ヨーロッパではこの「カタパルト・パワー」になるんだそーです。ちなみに今は「パワーファイバーU」が発売中なのだ。
 さて、そーなるとチョット戻って"75"で「パワーファイバー18」が出ているんだけど、ストリングの構造は同じでしょうか?...まぁ画面のブライトネスが違ったり、試料の厚さの関係で、まったく同じとは言えませんが、ほとんど同じのようですね。
 「このストリングで、キミのパワーもコントロールも30%アップだぜぇ!」...がうたい文句になります。レジンが効いているので、見た目はテックガットみたいで、ごく標準的なシャープ系のマルチになると思います。

 

 

87.HEAD RIP CONTOROL 17 BLACK

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 2010年度のウチの協会における人気ストリングの1つとなりました。まぁ基本的に在庫処分品か、比較的安価なストリングを中心に購入するので、このストリングを購入したのも単なる偶然なんですが、「スピンとコントロールの両立ができる...(ような気がする)」と、おおむね好評なのだ。
 「ヘッドのリップ・コントロールは、イソのイソ・コントロールのOEMだ!」そんなことが一時期ネット上でウワサになっていましたが、アウターラップ部分はリボン構造、中芯はマルチっぽい構造になっており、イソ・コンの純粋なバウムクーヘン構造とは少し違うようです。(インテリ・ツアーのクロス用のストリングは、イソ・コンと構造も一致するようです)イラストではマルチの中芯+リボン構造のみになっていますが、実際のストリングにはマルチ部分を取り巻くようにモノ構造の側線(黒い部分)が巻きつけられており、ハッキリとした凹凸を感じます。
 表面はツルツルしていて凹凸があるせいか、ストリング同士の摩擦が少なくて張り易いです。ストリング自体は硬く伸縮性も比較的悪いのですが、ヨコのチカラに弱いというか、キンクし易いので要注意だと思います。いつも張り上がりが予想よりも硬くなってしまうのですが、実際に打ってみるとそんなイヤな硬さは感じませんし、打ち応えのある打球感を残しつつ、ほどほどの飛びとコントロールが得られると思います。
 「ポリで常にひっぱたくのは、ちょっとシンドイ...」といった、ストローク中心、コントロール重視のオールラウンダー向けでしょうか?
 ちなみにカラーは黒ということですが、黒×白のねじりハチマキみたいです...

 

 

88.HEAD RIP CONTOROL 17 WHITE

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 しつこく全色を紹介するのだ。光の通りがイイので、コッチの方が構造がキレイに見えますね。

 

 

89.HEAD RIP CONTOROL 17 NATURAL

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 一応カラーはナチュラルだけど、コレまた白×ゴールドのねじりハチマキのように見えます。外側のリボン構造が確認できます。
 以上の3本は同じカッターで切断しましたが、切断する場所、方向によってはホワイトのように簡単にストリングが変形してしまいます。ストリング断面における、マルチ部分を取り巻くモノ繊維の分布状況が、ストリングの強度に関係しているのでしょうか。一見、硬そうなんだけど、張っている最中に「クシャッ!」と、キンクしてしまうのはコノためでしょうか?

 

 

90.HEAD FIBERGEL POWER 17

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 コレもウチでは人気の一本、ヘッドのファイバージェル・パワー。一応マルチだし、安いし...といった、いつもの理由で購入し、勝手に人のラケットに張ってみたら、コレまた好評だったものです。
 インフォメーションによると、中芯には500本以上のたくさんの線維で囲まれた2対のゼリー状線維が2本を有し、さらにその中芯はデュポンの特別なコーティングを施された、たくさんの線維で囲まれているんだそーです。コアの部分はただのマルチにしか見えないなぁ。この中にカンジンのファイバージェルが2×2本も入っているの?せめて色でも着けてくれれば、わかりやすいんだけど...。イラストで強調されている黄色の線維は関係ないんだろうか?ちゃんと2対で2本あるから、数字的にはコレがファイバージェルだと都合がイイんですけど、この位置でコアを形成しているとは言い難いよなぁ。ケッコウ複雑な構造をしていることは、よくわかりますけどネ。
 ストリング自体は薄い黄色で、できそこないのプリンみたいな色です。表面は「キシキシ」していて滑りが悪いですが、ストリング自体はタラタラとした感触で軟らかいです。張ってみると"ビヨーンッ"と勢い良く伸びるので、スリル満点デス。いつだったかヘッドのTi-Sシリーズに張った時は、グロメットとの摩擦が大きく、「ギチギチギチッー!」というモノすごい音がしてビビリまくりました。張り上がりが予想よりもやや硬くなる傾向がありますが、実際に打ってみると硬さは微塵も感じません。ホールド感に優れ、感触も良く、スピンもかかるとのことです。
 ちなみに、あまりアテになりませんが、TWのインフォメーションで”類似したストリング”として、ボクの愛用するテクニのE-Matrixが挙げられています。こりゃ、次回は自分のラケットに張ってみなくては...

 

 

91.HEAD SONIC PRO 17

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 イギリスの”ストリンガーズ ワールド”から、ストリングを注文するついでに購入した在庫処分のユーテック・エクストリームMPに張ってありました。購入する時はストリングについて何の記載もなかったのでアンストラングだと思っていましたが、$7.50のストリングのオマケ付きでした。(コレなら安いマルチで張ってくれれば良かったのに...)最近、黒いストリングがケッコウ人気ですよね。一応、このラケットの奨励ストリングのようです。
 画像的にはクソも面白くないモノ・ストリングですが、特殊な分子構造を持つポリエステルを配合して、フィーリングを重視したコントロール系ストリングなんだそーデス...って、たかが200倍じゃそんな分子構造はわかるハズもないし、個人的な印象は、どこからどー打ってもただのポリでしたけどネ。

 

 

92.TITAN NATURAL GUT 15L

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 すでに既出のナチュラルですが、ココ最近、製品のバラつきが気になったので再掲載です。
 かなりアヤしいナチュラル(ホームページがない・梱包が簡素・あまりに安い...etc)として、突如としてTWで売り出されたTITANですが、そのあまりの安さに大人気となり、欠品状態になることもシバシバ...そんなときに発生した製品のバラつきだったと思います。ドコからどー見ても太さが違う・明らかに表面加工が悪い・透明感がない・表面のレジンがパサパサと落ちる・張っている途中に簡単にヨリが戻ってしまう...etc。当然、張っても寿命が短く、すぐにサキイカ状態に。明らかに初めに購入したときよりも製品としての劣化が目立つと思います。
 画像は特に裂けているようなところを写したワケではなく、カッターでドコを切っても結合が弱く、裂けてしまったものです。こりゃダメだ。もちろん全部がダメというワケではないと思いますが、この状況で購入するのはちょっとギャンブルだよなぁ...
 2011年2月4日現在、ユーザーも現時点での購入にギャンブル性の高さを感じたのか、在庫状況は少し落ち着いているようです...

 

 

93.KLIP LEGEND NATURAL GUT 15L

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 こちらは正統派、歴史のあるオーストラリアのクリップのナチュラル。TITANのナチュラルが上記のごとくイマイチということで、とりあえずハイブリッド用に2010年の秋に購入したものです。ノーマルサイズで\2,900でした。
 見た目は硬めのテックガット。シャランシャランと音がするくらい表面はカチカチです。協会の”ハイブリッド命”であるY本氏のラケットに張りましたが、カンジンのインプレッションは不明...ま、ソコは歴史のあるクリップ、パット・キャッシュもコレ張ってウインブルドンで優勝しているって言うし、画像もシッカリと結合しているし、間違いナイんじゃないでしょうか?

 

 

94.FORTEN KEVLAR THIN BLEND

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 FORTENのハードヒッター向けのハイブリッド・ストリング。日本じゃメジャーではありませんが、アメリカでは40年以上の歴史を持つストリングメーカーで、バドミントンやラケットボールのストリング、45メートルのオーバーグリップなどのラケットスポーツアクセサリーも製造しています。
 メインはケブラーの18Gで、見た目はお菓子を包むヒモのような黄土色、クロスはフツウの17Gのモノ・フィラメント。同じようなストリングにアッシャウエイのクロスファイアもありますが、コッチの方が安いので迷わずコチラを購入。従来のケブラーと同様、伸縮性悪し。画像を見てもわかるように、カッターで切ると変形します。タテ方向には強いが、ヨコ方向には弱いようです。構造的には中心部分にケブラーが織り込まれた線維体で、その外にいかにも丈夫そうな太い側線が巻きつけられております。
 コレが切れる人は、そーいないでしょうネ。

 

 

95.GOSEN TEGUT TUFF 16

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 テックガットにこんなラインナップもあったのね...だけど、テックガット系に耐久性を求めている人っているんだろうか?なんか不必要な気もしますけどネ。
 テックガットにAKシリーズの独自構造である”海島”を追加してしまったというストリング。断面図では”海島型”の葵の御紋らしきものが、見えなくもない...といった雰囲気。だけど、ちょっと待てよ...”テックガット+海島”って、昔あった「スーパーテックガット」と同じじゃないの?(既出の”18”を参照のこと)こりゃゴーセン得意の商売か?そもそもテックガットの命である中芯のマルチファイバーを置き換えたのに、まだテックガットを名乗るとはナットクいかんですのぉ...ねぇ?

 

 

96.BABOLAT SYNTRONIC BRIO

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 最近はポリ系のプロハリケーンとかが売れまくっているようだけど、昔からあるストリングも健在なのだ。ポリアミドのマルチファイバーであるシントロニック・ブリオ。ポリ系のマルチってとこがミソですナ。
 シントロニックシリーズは、他にもポリエステル・マルチのセンシオ、ザイロン・マルチの900ザイロン(廃盤)なんかがあります。数字で表記されたヤツもあったけど、それが今のブリオやセンシオになるんでしょうか?ネット上に残存するデータを見る限り、そんな雰囲気です。
 ネット上の説明でもイラストでもシントロニック・シリーズの構造として、ハッキリと「1本のマルチファイバーの周囲に+8本のオマケ付き」という記載がありますが、画像上はハッキリしませんネ。色素でも染み込ませればハッキリするのかなぁ?次回やってみますか...

 

 

97.TOALSON RENCON DEVIL SPIN 125

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 釧路のテニス仲間であるジャイアン氏からサンプルとしていただきました。その節はありがとうございました。それにしても名前が神をも恐れぬ”デビル・スピン”とは...”デビル”といえば、やっぱり”デビルマン”ですね...思わず「デッビール!」と叫んでしまったり、「♪あっれーはダレだ?ダレだ..♪」とクチずさんでしまったアナタはアニメ派、子供ごころに残酷で恐ろしい漫画だったなぁ...という思い出を持つアナタは漫画派なのだ。(えぇ、どーでもイイことですけどネ)
 画像的にはたいへん面白いトアルソン。金太郎飴的なストリングを作らせたら世界一なのだ。アスタリスクといい、レンコン・シリーズといい、どんな断面も作り出せそうな押し出しの技術は、まさにメイド・イン・ジャパンですナ...って、一応性能もアスタリスクと同じく、ボールのスピードに合わせて反応する異弾性複合コア技術を採用、画像の黒い部分は耐久性に優れる高粘度ポリエステルで、この出っ張りでさらにスピンアップ!...というのが狙いらしいです。
 トアルソンには、以後も断面にこだわったストリングを期待したいと思います...って、すでに開発会議は名前と断面から始まっていたりして...

 

 

98.TOALSON ASTERISK 125 GREEN

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 光の加減で水色に見えますが、アスタリスクのエメラルドグリーンです。とてもキレイなのだ。見た目はキリギリスのようなグリーンになります。
 他にも125と130に関しては、ブラック・スカイグレー・ホワイト・スーパーホワイト・アスタリスクブルー・ラベンダー・チェリーピンク・レッド・オレンジ・ゴールド・オプティックイエロー・つぶつぶストロベリー・つぶつぶメロン・つぶつぶブルーベリー・つぶつぶオレンジというカラーラインナップがあります...って、あり過ぎでしょ!しかも”つぶつぶ”シリーズってナニ?アイスやヨーグルトじゃあるまいし、小売店もどの色を在庫したらイイか、迷っちゃうじゃないの!
 個人的には特に”つぶつぶ”シリーズの販売実績がとても気になるのだ...(ホットケ!)

 

 

99.YONEX BG68TI 飛チタン

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 今回の最後を飾るのは意外にもバドミントン用のストリング。シャープな飛びと高く澄んだ打球音が売りのようです。バドミントンは音も関係あるのね?
 太さは0.68ミリで中芯はハイポリマーナイロン・マルチフィラメント 、側線はハイポリマーナイロン・ブレーディング加工(?)、アウターはハイドロチタン配合コーティング...だそーです。たしかにマルチ構造が見てとれます。その外側のブレーディング加工ってのは、よくわかりませんけどネ。

 

 

100.BABOLAT POWERGY 130 (ココから2012年冬更新)

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 多少の重複はあるものの、ヒマにまかせて無意味な画像を載せ続けて、ついに"100"に到達なのだ。記念すべき100番目のストリングは、温故知新、今さらバボのパワジー...なぜだ?もちろん理由なんてナイ!タマタマです...
 昔からあるバボのベストセラーモノ・ストリング。ずっと使い続けている人もいるんじゃないかな?ポリアミドのモノ・フィラメントだけど、側線がダブルなのがわかります。中芯がフツウのモノに比べれば細いから打球感はソフト、だけどマルチほどじゃないでしょうね。位置的にはモノとマルチの中間みたいな感じで、コレがゴーセンだったら得意になって"モノ・マルチ"って宣伝しているだろナ。
 このダブルラップのおかげで、遅いスイングにも速いスイングにも対応可能なんですって!...ボクは使ったことナイので知りませんけどネ。

 

 

101.DUNLOP SILK16

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 Y本氏がTW-EUから購入したバイオミメティック300ツアーに張られていたマルチです。一応、バイオミメティック・シリーズの奨励ストリングとなります。国内で販売されたバイオミメティック・シリーズにも、ショップによっては張り上げ状態で提供されたストリングのようです。ダンロップのストリングはイマイチ知名度が低いだけに、なんとか市場を広げたかったんでしょうね。いっそのこと”スリクソン”の名前で販売した方が、日本ではウケるかもしれないナ。
 構造的には典型的なマルチのようです。国内のDUNLOPのサイトにはストリングの情報はナシですが、DUNLOPもポリ・マルチ・モノ・多角形・ハイブリッドと、一通りのラインナップが揃ったようです。この”シルク”はプレミアム・マルチという位置づけ。サーモエラスティック(熱ー弾性ポリマー)レジンで固めてあるから腕にも優しいし、エクセレントな操作性を得られるんですって!このサーモなんたらは、パシフィックのストリングにも採用されているようですって!まるでナチュラルのような高級な打球感なんですって!...え?”サーモエラスティック”ってナニって?...さぁ?..自分でググってください。

 

103.GOSEN TECGUT REMPLIR16

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 ”ランプリール”って言うんですって。ゴーセンのホームページによると...本体価格が\3,100!特殊ナイロンマルチフィラメントをゴーセン独自の高分子ブレンドモノフィラメントでラッピング!最後にポリウレタンコーティング!テックガットのソフトなフィーリングと抜群のホールド感はそのまま!しかも耐久性アップ!すごいゾ!イイことずくめじゃないか!これなら実売価格の\2,600もナットクでしょ?...って、ボクは「ただ安い」というだけで、TWから$6.50、\633で購入しただけなんですけどネ。
 断面もコアがマルチ、束線は24本くらい?現在発売中のパッケージでは中心から放射状に伸びる隔壁があって、断面がオレンジみたいになっているけど、どー見てもそんなモヨウは見えませんナ。ゴーセンのテキトーな説明とテキトーな図解には、昔からウンザリなのだ...え?オマエに言われる筋合いはナイ?...こりゃまた失礼いたしました。

 

 

104.BABOLAT N.Vy 1.30

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 ”エヌビィ”という名のモノ・フィラメント・ストリング。バボのモノとしては、かなり高級な部類に入るらしい。フツウのシンセティックにもう一層のアウターラップを追加したモデル。大外のラップは”ポリアミド+シリコンパウダー”で、ストリング表面のツルツル性を向上しているそーです。断面上も側線の外側に2層あることが確認できます。
 Do It Tennisから購入したバボのラケットに張られていたサービスストリング。ボクは実際には使っていないので詳細は不明です。そーいえば2012年からアメリカのTWをはじめ、すべての小売店からバボのラケット・ストリングが国外販売禁止になってしまいました。こりゃ困ったなぁ...って思いましたが、今後もユーロ安が続きそうなのでTW-EUやストリンガーズ・ワールドを利用することでナントカなりそうですね。

 

 

105.RA-TEST LA-606 1.27

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 蛍光オレンジがまぶしいポリエステル・ストリング。昔、M原先生コーチがジュニアの生徒さんからもらったものをボクにくれたもの。RA-TESTという会社は、スイスのチューリッヒ空港に隣接するクローテンのシュタイナッカー通り9-8302という場所にあるのだ。(えぇ、どーでもイイことなんですけどネ)
 国内でも低価格で購入可能なフツウのポリになりますが、もっぱらナチュラルとのハイブリッド時のクロスに使用中です。手持ちのポリの中では最も太く、ごくフツウのポリということで、最近主流の違和感のないポリ系なんかに比べますと、ナチュラルとの相性がイイというか、ナチュラルを感じやすい印象です。(あくまで個人的な見解ですヨ...)
 ちまたの商品説明では、「反発もあるし、打球感もソフト、ナイロンからポリへの移行もこれなら違和感ありませんヨ」というもの...まさに今どきのポリ系じゃないの...ホラ、オレのインプレなんて、なんのアテにもなりゃしませんでしょ?...え?ダレもアテになんかしてないから安心しろって?...ハイ、どーもありがとうございました。

 

 

106.YONEX POLYTOUR 125

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 I上クンの購入したVCORE95Dっていうラケットに張り上げられていたポリ。鮮やかな蛍光イエローなんだけど、光の加減で白っぽくなってしまった。
 元デビスカップ代表のヨネックス契約プロである岩渕聡が、2年の歳月を費やして開発した汗とナミダの結晶とも言えるポリ・ストリングだそーです。なんでも温度制御しながらストレッチをかける「サーモプレストレッチ製法」により、優れた耐久性に加えて緩みを抑え、張り上げ時の反発性や打球音を維持することができるらしいです...って、まぁポリの緩みは構造上の宿命で、「テンション維持性の向上」はポリ製造各社の宣伝モンクの代名詞となっていることは、みなさんご存知でしょう。たしかに最近のポリ系は昔のポリ系に比べると、打球感もマイルドで、テンション維持性も向上していると思いますが、ココでさらに他メーカーに差をつけることができたのか、ヨネックス?
 バドミントン関係の販売も調子イイだろうし、ベツに今さらポリ?って感じじゃないでしょうか。しかもポリの”ゆるみ”について真剣に考え出したのが2年前ってのもねぇ...
 今ではもっとも広い選択肢があるポリ系の中で、このストリングのシェアが伸びるとは思えませんナ。まぁ人気メーカーのヨネックスとしては、カタログ落ちしない程度に売れればOKなんでしょうネ。

 

 

107.LUXILON ALU POWER ROUGH 125

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 フェデラーがハイブリッドで使用しているらしいストリング。おなじみのアルパワーの表面に凹凸をつけたものです。見た目も凸凹、触っても凸凹なんだけど、実際にテンションをかけるとストリングが伸びて、そんなに凸凹を感じなくなってしまうんですけど...
 表面の凹んでいる部分が薄いので、光透過率が上がっているのがわかりますが、断面上は...?中央の×60倍程度ではハッキリとした凹凸は確認できず、×200倍でやっと凹みらしきものが...スピン量がアップするにかどうかは、やっぱり「アナタしだい!」
 こりゃ、ほとんど気持ちの問題ですネ...

 

 

108.HEAD FXP TOUR 16G

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 A木氏の新兵器であるユーテック・インスティンクトに張ってあったストリング。ラケットはシャラポワモデルらしいけど、こんな地味なカラーリングでいいのかな?(ホットケ!)
 ストリングは透明感のある薄いブルー。ネジれているのがわかります。表面もツルツルしていて、ストリングネームを読み取れる部分はありませんでした。張り上げのサービスストリングだったらしく、A木氏いわく「ただのシンセティックみたいだヨ...」ということだったのですが、ネット上のインスティンクトを見る限り、ほとんどこのストリングが張り上げてあるようです。ググってみますとどうやら奨励ストリングである"PWR FUSION"(日本名)であることが判明しました。海外では"FXP TOUR"ということでパッケージも同じです。国内で"FXP"の名前じゃイマイチだからでしょうか?
 国内の商品説明としては、「コア4本のソフトな複合ポリエステルを使用、振動を抑えるとともに振動吸収性も向上、コアはリボン状フィラメントで8層にラッピング、ソフトなフィーリングと優れたテンション維持性能を実現したパワーと快適性を備えたマルチフィラメント・ストリング」だそーです。
 断面も中芯は丸みを帯びた4角形、8層までは確認できませんが、ヘッドのRIPシリーズ(イソ・スピードのOEM)と同様にリボン構造が確認できます。カラーに透明感があるのはアウターラップではなく、内部にカラーラップが編みこんであるため。どうやら単なるサービスストリングではなかったようです。だけど、A木氏は1ヵ月も使用しないうちにマンティスのコンフォート・シンセティックにチェンジしちゃいましたけどネ...モッタイナイ...

 

109.MANTIS COMFORT SYNTHETIC 16 IVORY

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 去年、ウチの協会に大ブームを巻き起こした安い・うまい・早い(?)マルチ・ストリング...と言っても、ほとんどワシがみんなに押し売りしたようなものなんですけどネ。
 見てのとおり、コアがマルチで周囲にナイロン、アウターラップで包まれた構造的にはゴク標準的なマルチフィラメントになります。表面はツルツルしてタラタラしており、レジン系で固めているのがわかります。E-Matrixやウイルソンのセンセーションみたいなポリウレタン系で固めているストリングよりハルカに張り易いのだ。
 「レジン系でもっとも安いマルチのリール」という理由だけでTWから購入したのですが、張ってビックリ!適度なボールホールドと飛びに加え、キレのあるボレーが打てる!...ような気がします。コントロールショットでは、つかんで離す..ような感覚もあり、元祖テックガットをちょっとガツン系にしたような感じ。他の人たちにも好評なのだ。特筆すべきは1張り\500、コストパフォーマンスは申し分ナイのだ。

 

 

110.MANTIS COMFORT SYNTHETIC 16 BLACK

mantis_cs_b.jpg (31997 バイト)
 上のストリングのブラックカラーになります。マルチでブラック!...なかなかありません。ちなみにこのストリングのカラーは3色で、残る1色はナント蛍光イエロー...これまた珍しいのだ。
 比較的新しいメーカーであるマンティスの宣伝モンクは、ディスカウント・スーパーなみの「イイものを安く」。イギリスのストリンガーズ・ワールドから購入すれば一番安いかな?今では日本国内でもマルチとしては安く販売されているようです。コレはイイと思うよ...

 

 

111.WILSON [K]GUT 16

wil_k_gut.jpg (22291 バイト)
 [K]ファクターシリーズに合せて販売開始されたウイルソンの"プレミアム"なマルチ・フィラメント...しかし、"BLX"シリーズを展開する今では、そのネーミングの悪さからほとんど忘れ去られ、市場では在庫品が出回るのみとなっております。トホホホ...
 材質に釣り糸でも使用される”フロロ・ファイバー”を使用して、より高いコントロールとソフトなフィーリングとパワーを実現したそーで、同様の理由からルキシロンも取り入れている素材です。
 基本的には他のウイルソンのマルチと同様にポリウレタン系となりますので、おそらく構造的に中芯を形成する”ブタ鼻”状の線維が”フロロ・ファイバー”になると思います。せっかく画像的に面白いのに、発売当時のパッケージイラストはフツウのマルチと表現されていたモヨウ。この構造を載せれば、もう少し販売寿命が延びたかも?...って、そんなトコロに注目している人はゴク一部でしょうネ。
 ウイルソンのことだから、そのうち"NXT"シリーズの一つとして再登場するかもしれませんネ。ネーミングは、"PROU"とか、"TWIN"、"W"なんかもイイなぁ...て、なんの命名権もありませんけどネ。

 

112.POLYFIBRE BLACK VENOM ROUGH 16L

pf_bvm_r.jpg (40698 バイト)
 
ポリ系の新興勢力ともいうべきドイツの"ポリファイバー社"のスピン系モデル。数年前、イッキにTWの取り扱いストリングメーカーの数が増えたことがあったんだけど、コレもその一つ。ヨーロッパの方ではソコソコの実績があったようですが、日本で紹介されたのはゴク最近でしょうか。今ではプロ・ケネックスと同じ販売系列になっているようです。
 なぜにココまで注目されるようになったかと言えば、ポリエステルではなく、ポリエチレンから始めたポリ系メーカーだから...って、あえて言うならボクの専攻は物理でありまして、その違いはまったくわからないのでコレ以上の掘り下げはナシとさせていただきます...まぁ、フツウのポリ系に比べますと打球感はマイルドで飛びもアリで、ナイロンと違和感なく使えるそーです。
 そんなポリファイバーのブラック・ヴェノム・ラフは、メーカー初の"ポリオレフィン"使用モデルだそーです。イソ・スピードやヘッドのRIPシリーズにも使用されてる素材ですが、やっぱり詳細は不明...メーカーの宣伝モンクを鵜呑みにしますと、表面にスペシャルコロナコーティングによりストリング表面に菱形穴が開いた様な状態を均等に作り、ボールをグリップ、スピンを掛け、コントロール性もアップ!凸型や多角形型のスピン系の様に凸同士が削りあうことも無く、耐摩耗性にも優れ、張り上げ時の抵抗も少ないなどメリットが満載...だそーです。
 言われてみれば、たしかに表面に凸は感じないし、×60倍の表面画像で光のアテ方によっては菱形の輪郭が見てとれます。断面でもノッチ状の凹が確認できます。このアナがどれだけボールのグリップ性能に寄与するかどうか...やっぱり「アナタ次第!」になると思いますが、たしかに抵抗が少なくてストリンギングはし易かったです。

 

 

112.PACIFIC CLASSIC NATURAL GUT16

pacific.jpg (28831 バイト)
 1972年設立、本社はドイツのシュツットガルトで工場はニュージーランドになります。かのジョン・マッケンローが使用したナチュラルとしても有名です。最近はフィッシャーのラケットを吸収して"パシフィック"の名前で売り出していますネ。"CLASSIC"は3種類あるナチュラルガットの中で一番安い($26.95=\2,600)ですが、トリプルシール・テクノロジーにより弾力性・耐湿性がアップしているそーです。
 ハイブリッド張りのメインで使用したと思いますが、どれに張ったか忘れちゃいました...フツウに張れば、「非常にやわらかい打球感」というインプレッションがチマタに溢れているようです。
 構造的には既出のバボVSやクリップ・レジェンドと同様でしょうか。

 

 

113.BABOLAT VS TOUCH BLACK (1.30)

babo_vs-t_b.jpg (37571 バイト)
 今回の最後はバボの黒いナチュラル、VS-Touch ブラックです。VS-Touchの1.30にのみブラックがあります。
 「なぜ黒?」そんなことを思った人も多いと思いますが、特に情報はナシ?「流行っているからとりあえずネ。ブラストといっしょのハイブリッドでも売らなきゃならないし...」もしも、そんな世俗的な理由で色をつけたとしたら、硬派なメーカーであるバボらしからぬ行為なのだ。
 ケチなボクには特に関係ありゃしませんが、使い続けている人にとっては、バボのナチュラル製法が大きく変わったということに注目した人も多かったのではないでしょうか?パッケージも変わりましたが、耐久性も15%アップ、だけどそのかわり打球感はチョット硬くなってしまいました。カンベンしてネ...という変更です。原料となる21mmの幅の牛の腸(の線維)を13本束ねて加工していたものを42mm幅の7本に変更...接触面積が増えて結束力も高まるから耐久性もアップだそーです。さすがのバボも原料調達が難しくなってきたのでしょうか?
 見た目はやや透明感のある黒。テンションをかけると伸びて灰色っぽくなります。アウターラップに着色しているだけのようで、ボールを打っている部分は色落ちしてフツウのナチュラルのようになってしまいます。
 断面を観察する限り、バンド幅などの変更点はわかりませんネ。

 

 

114.SIGNUM PRO TORNADO (ココから2014年冬更新)

sg_tornado.jpg (39476 バイト)
 ポリ系の大御所であるシグナムプロのポリ・ストリング。釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 断面が7角形!しかもネジれている!だからスピン量アップ!分子構造も最適化されているんですって!しかもテンション維持もOK!コントロール性能もパワーも申し分ナシ!ゆえに競技性と快適性を兼ね備えた究極のポリなのだ〜!
 そんな文面がシグナムプロのホームページに並んでおります...たしかに7角形です。ただし、それがスピンに貢献するかどうかは、わかりませんけどネ。見た目はポリ系ということで、特に目新しいところはナシ...しかもネジれているかどうかは、この画像からはわからん...
 ちなみに”トルネード”とは竜巻のこと。”トルネード投法”と言えば野茂!...えぇ、テニスじゃなくてスンマセン。

 

 

115.TECNIFIBRE X-ONE BIPHASE

tecni_x_one.jpg (26228 バイト)
 マルチの業界随一のメーカー、テクニの”本命マルチ”? 釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 ”バイフェイズ”ですよ、”バイセクシャル”じゃありませんヨ...いまやブリヂストンが販売元となり、テクニファイバーもメジャーになって良かった、良かった...昔から長いことTWオリジナルのマルチである"E-Matrix"を使い続けていたオレにとってはウレシイ限りですな。今、使用しているラケットバッグも古いテクニだけど、当時は「ナニ?それ?テクニフィブリ〜?」とか言われていたもんネ。(本当は”テクニフィーブレ”と言うらしい)
 昔からマルチ・フィラメントに定評があったけど、このストリングはテクニのジャパンHPによると、「テクニのフラッグシップモデルで、丁寧に製造しているため、1時間に3張りしかできないプレミアム感あふれるストリングです...」との説明が。1時間に3個しかできないのはフランス人がワイン飲みながら作っているから?思わず在庫状況が気になってしまうストリングなのだ。
 メーカーさんの言うことにゃ、ナチュラルに近いフィーリングだそうで、パワーとコントロールを両立し、腕にもやさしいし、テンション維持性能も高くてソコソコ耐久性もあり!..などイイことずくめ!その理由は革新的かつ化学的な処理を施した高熱容量繊維を使用しているからダ!しかもこのバイフェイズ処理で特許も取ってるゾ〜!ハァハァ...うーん、多くがシロウトのテニスプレーヤーに使われるであろうストリングに、これほどまでに化学的な処理がなされていたとは...まさにネコに小判状態?
 ま、使う人が気に入って使ってくれればそれでイイのだ。ちなみに中古で購入したバイオミメティック200LITEに張ってあったから、チョッピリ使ったことありますけど、ナチュラルに近いとは思わなかったなぁ。たしかに振動吸収とコントロールは良かったと思うけど、とにかくワシのヘナチョコスイングでは飛ばなかった印象があります。一昔まえのマルチといえば、テックガットとかに代表されるようにサーブやボレーの切れ・打球感重視のつくりだったと思いますが、時代は変わり、強い・速いストロークも打てることが要求されてきたのでしょうか。フツウのマルチ張ってストロークばかりしていたら、すぐに切れてしまうもんネ。
 少し前までジョコビッチが張っていたようで、イッキに販売を伸ばしていったようですが、チョット一休み?テクニの主力商品であることは間違いないですけどネ。ちなみにちまたに溢れる情報では今のジョコビッチはVS×アルパワーラフ、フェデラーと同じらしいです。

 

 

116.TECNIFIBRE XR3

tecni_xr3.jpg (29415 バイト)
 どこのメーカーでもやっているけど、マルチの耐久性を上げるため中芯にモノを通したモノ・マルチとも言えるテクニのマルチ。釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 これも1時間に3個しかできないプレミアム・マルチ...ホントか?
 ポリウレタンの柔らかさを持ち、モノフィラメントコアにより、スピードとコントロールを両立したトータルバランスに優れたストリングだそーです。たしかに中芯に3本のモノフィラメントコアがあり、その周りにマルチ+アウターラップという作りのようです。ネットに残る情報によると、耐磨耗コーティングもされているとのことで、丈夫で長持ちらしいです。
 家紋で言うと、「丸に三つ星」ですネ。

 

 

117.TOALSON MUGEN

mugen125.jpg (28052 バイト)
 
ストリングの断面なら話題に事欠かないトアルソンのモノ・マルチ?...になるんでしょうか。釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 中芯はツイストした2本の高反発ムゲン・モノフィラメントで、周囲はポリウレタン配合のマルチフィラメント。ソフトな打球感ながら、パワーも十分だそーです。たしかに中心部分に2本あります。×200倍画像で見るマルチフィラメントが、少し太めなこともわかりますネ。
 果たして”ムゲン・モノフィラメント”とはナニか?2つの円が∞に見えるから?...しかし、その詳細については情報ナシ?そんなに高反発なら、そのムゲン・モノフィラメントだけで1本作ったらイイんじゃないの?(ヨケイなお世話ダ!)
 価格は\3,000也...高い。

 

 

118.TOALSON MUGEN LIMITED

mugen_ltd.jpg (29442 バイト)
 上のストリングの中芯部分である2本のムゲン・モノフィラメントの部分だけをわざわざアメリカに送ってTNT照射した後、再び輸入して周りにマルチフィラメントをくっつけて製品化したもの。釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 TNT照射のおかげで反発力はアップしたけど、いっしょに価格もアップして\3,800也...\800の内訳はアメリカまでの往復輸送代とTNT照射料とモロモロの手数料。もちろん見た目にはTNT照射をしたことによる違いはわからないので、消費者をナットクさせるためにゴールドのラメ入りになっている。うーん、ゴールドがリッチでアダルトな高級感をカモシ出しているのだ。
 そもそもTNTとはサーモ・ニュークリア・テクノロジー。ストリングに高エネルギーガンマ線を照射すると、素材が分子レベルで整列化・結束化しちゃうもんだから、高反発・高弾性を実現、ゆえに驚くほどのパワーと高いコントロールを高次元で両立すると共に、最高の振動吸収性とホールド感をもたらしてしまうんだそーです。ま、問題はソレを我々が感じることができるかどうか...って、高価なのでボクにはゼッタイ買えませんけどネ。

 

119.TOALSON RENCON DEVILSPIN 青鬼

devilspin_aooni.jpg (38306 バイト)
 もはやウケを狙っているとしか思えないトアルソンのポリ系カラーストリング。釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 ネーミングもココまでくるとリッパの一言。同時期発売の黄鬼というのもあるらしいです。トアルソンの商品開発室は楽しそうですネ...って、すでにヤケクソ?ナニを提言してもOKなら、次回作は渦巻き状の「ペロペロ・デビルキャンディ」なんてどーでしょうか。
 高粘度ポリエステルと中粘度ポリエステルの組み合わせで飛びもスピンもアップなのだ。デビルスピンは上の97にも登場しているんだけど、フツーのデビルスピンに比べると、黒い高粘度ポリエステルの部分が中心部分まで伸びてない?トアルソンのHP上の断面画像とは、明らかに違うナ。
 カラーを混ぜることで少し硬くなって、生成過程で思ったより中心部まで伸びなかったのかな?ま、凹凸が肝心なモデルみたいなので、特に関係ありませんか...

 

 

120.POLYSTAR CLASSIC

polystar_classic.jpg (24445 バイト)
 ドイツの硬派なポリエステル・ストリングメーカーであるポリスター...ナニが硬派って、この多種多様なご時世に、売ってるストリングがたったの4種類!クラシック!エナジー!ターボ!ストライク!の4つで、つい最近まではストライクを除く3種類で創業時からガンバっていたというからオドロキなのだ。中でもクラシックは創業時からのベストセラーだそーです。
 とりあえず「安い」という理由だけで、イギリスのストリンガーズ・ワールドから在庫処分品をロールで購入したもの。200mリールで29ポンド、送料込みで\3,872!1張りあたり\250の激安ポリなのだ。表面に油が塗ってあってヌルヌルしているのが特徴。これで少しはクロスが張りやすい気もしますが、所詮ポリ...硬くて指が疲れます。ちまたでは「マイルドな打球感」とかいう表現もあるけど、個人的にはフツウのポリ、むしろその名のとおりクラシックなビンビンくるポリ系といった印象です。(すでにウチでは不良在庫に...トホホ)
 カラーはややくすんだクリーム色で、表面の赤い文字表記が目立ちます。画像的には透明感のある200倍断面がキレイですナ。

 

 

121.POLYSTAR TURBO

polystar_turbo.jpg (29004 バイト)
 ポリスターエナジーに表面加工を施したポリ系ストリング。釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 ポリスターエナジーは優れた弾力性と耐久性を両立したポリ系で、ニコライ・ダビデンコが使用しているストリング。ソレにギザギザの表面加工を施したものがターボになります。上記の硬い”クラシック”だけでポリスターの会社経営が成り立つとは思えなかったので、少し安心しました。
 さわってもわかりましたが、これほど細かい凹凸がついているとは...過去にもシグナムプロのポリスピード・スピンなんてのもありましたが、それよりもハルカに突起の数では上回りますネ...って、この突起がどれほどスピンに貢献するのか、これまたスイングしだいと思いますけどネ。
 ターボは光沢がなくて、ちょっと黄土色がかった古臭い感じ...製品は4種類しかないし、カラーはどれも地味だし、いったいドコまで硬派なメーカーなんだ!ポリスターは!「色なんて関係ねぇ!某社の○スタリスクなんてクソ喰らえ!」そんな雰囲気が伝わってきます...んが、最近になってエナジーにブラックカラーが追加されたモヨウ。どのメーカーもブラックが人気ですもんネ。トルネード、ハイペリオン、ブラスト、ブラックコードetc...ん?この中ではエナジーが最安?...黒いからドコのメーカーかよくわからないし、コレでイッキにシェアを伸ばす作戦でしょうか?

 

 

122.BABOLAT ADDICTION

babo_adictin.jpg (30230 バイト)
 バボのマルチフィラメントで名前はアディクション。構成的にはゴク標準的なマルチになるのでしょうか。釧路のテニス仲間のジャイアン氏からサンプルいただきました。
 日本語にすると”依存・中毒”...かなり不適切なネーミングと言わざるを得ないのだ。
 バボのマルチの中では比較的新しいストリングで、もっとも安価。ちょっと硬いポリアミドと振動吸収に優れたポリウレタンが配合されて、ポリテトラフルオロエチレン(?)も入って快適なんですって...よくわかりませんが、これで常習者が増えればイイんですけどネ。
 パッケージの画像では真ん中に1本太いのが通っていて、その周りにマルチ+2重のアウターラップ...といった雰囲気。たしかにアウターラップは2層見えるけど、中心の太い1本はわからないなぁ...少しズレてあるのかなぁ。
 昔からATPツアー(ファイバーツアー)を使い続けている人はいると思いますが、今はマルチの選択肢もたくさん増えているので、この手の特にクセのないマルチを新たに投入してもなぁ...ヨユウのあるバボラだからできる諸行でしょうか。

 

 

123.SIGNUM PRO TWISTER

klip_twist.jpg (25206 バイト)
 中古で購入したユーテック・スピードに張ってあったポリ系ストリング。八角形でネジれているからスピンもアップ!...だそーです。たしかにレジれています。断面は六角形を象徴するように6本の束線が外周に配置され...え?六角形?ヘキサゴナル?...ドコの説明を見ても八角形(オクタゴナル)って書いているよなぁ...オレが違うストリングと取り違えたのかな。たしかに"TWISTER"って書いてあったんだけどなぁ。
 6本の束線がネジれながら中芯のポリを取り巻いているから、表面的にネジれているのがわかります。だけどコレって、フツウに形成してからネジるのかな?それともネジれながら出てくるのかな?...ま、ドッチでもイイんですけどネ...

 

 

124.BOW BRAND PROFESSIONAL

bow_pro.jpg (28208 バイト)
 ボウブランドはウインブルドンのオフィシャル・ストリンガーで有名なイギリスのストリングメーカー。地元イギリスのストリンガーズ・ワールドから購入しました。日本じゃナチュラル以外はあまり知られていないと思うけど、製品の数はスゴイ数になります。興味のある人はストリンガーズ・ワールドへ。シグナムプロのフルラインナップも見れますヨ。
 かつてはエドベリが愛したチャンピオンシップが、もっとも有名なナチュラルガットになりますが、このプロフェッショナルはその下に位置するお買い得版になります。プロフェッショナルが21ポンド、チャンピオンシップが25ポンドということで、ケチなボクは迷わず安いほうを選択しました。
 とってもキレイな透明感があって、しっとりとした柔らかさがあります。パシフィック・トーナメントプロ・クラシックみたいにシャランシャランしてません。ハイブリッドのメインに張って使用中ですが、打球感がとても柔らかく、非常に明確なインフォメーションが伝わってきます...んが、耐久性が悪いのがタマにキズ。まぁ、安いからそこまで要求しちゃダメかもしれませんが、ノッチが入るとそこからイッキにいってしまいます。バボもパシフィックもノッチが入って、全体的に毛羽立って、サキイカ状態になって、やや持って、とうとう切れますが、そーゆー粘りがまったくありません。コーティングとかもシンプルなんでしょうね。
 コレで入手できる比較的安価なナチュラル・ストリングはすべて試したことになると思いますが、結論は価格だけなら間違いなくTITAN、トータルで考えるとパシフィック・トーナメントプロ・クラシックでしょうか。

 

 

125.SIGNUM PRO FIBER TOUCH SF

signumpro_ft_sf.jpg (30442 バイト)
 知らないでしょ?こんなストリング...ポリ系の大御所であるシグナムプロが、マンを持して世に出したマルチといえばマイクロナイト!しかし、ソレは高いので買えず、かわりにイギリスのストリンガーズ・ワールドから購入したのが知名度の低い、このファイバータッチSF...ザっと検索しても、国内でヒットするのはウチのページ関係ばかりなのだ。
 カラーは地味な黄土色で中心部はマルチフィラメント、その周りを2重に囲む大小の束線、大外の束線は網目状になっているのでしょうか。そんなデザインのために太さは1.35mmにアップ、結果、打球感は鈍り、マルチというよりも振動吸収に優れたモノといった感じです。しかし、モノのような反発もないので、やや中途半端な味付けになっております。ゆえにウチの不良在庫です...トホホ
 ほとんど打球感を気にしない人、めったに張り替えない人、肘が少し痛いけど大きなスイングしたい人、オーバーサイズでストリングパターン粗めのラケットを使用している人なんかにオススメでしょうか。

 

 

126.MANTIS COMFORT POLYESTER

mantis_cp.jpg (25269 バイト)
 まともなポリ系の在庫が尽きたため、ストリンガーズ・ワールドからリールで購入しました。コンフォート・シンセティックの前例もあるし、マンティスだったらイイんじゃない?...という、ナンの説得力もナイ理由でマンティスです。1張りあたり\400ほどになります。
 カラーはイエロー、画像的にはフツウのポリ系ですが、柔らかくてストリンギングも楽、よく伸びていることもわかります。淡い期待を持って購入したのですが、これがイイ!...なんの違和感もない!振動ナシ、飛び良し、ホールドも十分だからコントロール良し、コレって本当にポリ系なの?...やや大げさかもしれませんが、そんな印象です。昔の硬い・振らないと飛ばない・カラダが痛くなるようなポリ系とは大違いだと思います。最近のポリ系はこーゆーのが多いんですかネ?初めてマトモに自分のラケットにポリ系を張ってしまったのだ。
 マンティスのHPによると、化学的処理を施してあり、パワーを損なうことなく、今までのポリにない快適さとソフトな打球感を実現したそーです。
 ウーン、さすがマンティス、安い!うまい!早い(?)...のだ。

 

 

127.GAMMA REVELATION

gamma_rev.jpg (26324 バイト)
 ガンマのライヴワイヤーシリーズの1つです。高いテンションでもすばやいレスポンス!すばらしいコントロールと打球感!食いつきも十分だからスピンもかかるしタッチショットも手のひら感覚!硬いパールコーティングで耐久性アップ!...が、宣伝モンクです。
 パッケージの画像では、中芯のマルチをネジれた6本の糸が取り巻いており、アウターラップがパールコーティング...といった感じです。マイクロスコープの画像では、中芯の少し太めのマルチは確認できるけど、周りを取り巻く6本の糸は...見えなくもナイ?少し盛り上がった部分になるのかな?パールコーティングとフツーのアウターラップとの違いはわかりませんネ。

 

 

128.TIER ONE TRIUMPH

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 ”てぃあ-ワン”?...クシさんが持ち込んだ新しいテニスストリング。モニターに当たったそうです。
 "TIER ONE SPORTS"は、2012年にカルフォルニアのサンディエゴで開設、その約1年前からテニスストリングマーケットに参入すること目標にし、ストリングをテストしまくること1年!私たちのストリングは他社に対抗できる品質に達したのデス!...なんて強気の発言がHPに記載されています。ま、どーせ製造は台湾だし、多くのラケットメーカーがやっているように、製造工場と共同作業しているんでしょうね。そーじゃなきゃ準備期間わずか2〜3年で販売までこぎ着けませんよね。
 このトライアンフは見てのとおりマルチフィラメント。構成もごくフツウで2000本以上のマイクロファイバーを束ねてアウターラップで固めたもの。HPには特に素材についての記載はないのですが、表面をさわったシコシコ感や、クロスのすべりが悪くて張りづらかったことからはポリウレタンコートだと思います。振動吸収は良さそうですナ。

 

 

129.MANTIS TOUR COMFORT 16 (ココから2015年1月更新)

 マンティスのちょっぴり高級なマルチという位置づけのツアー・コンフォート。2層のアウターラップがともに赤ということで、見た目はブラッディ・レッドなのだ。
 コンフォート・シンセティックよりもコアのマルチフィラメントが太くて、周囲を取り囲むモノ・フィラメントの束線が細い。ゆえにすんばらしいタッチ&フィールが得られる...という宣伝モンクですが、特徴を現すグラフではコンフォート・シンセよりも少しだけ耐久性が高いという表示。断面だけ見ると、周囲を囲むモノが太いコンフォート・シンセの方が耐久性が高いような印象ですが、実際の打球感はコチラの方がやや硬い?
 ボールホールドに関してはコンフォート・シンセの方が上、だけどボレーのキレや球離れに関してはコッチが上...コッチの方が余分な食いつきがないぶん明確なインフォメーションが得られるだけに、タッチ&フィールに関してはコッチに軍配をあげる人も多いかもしれませんネ。個人的にはより軟らかいコンフォート・シンセの方が好みですが、幅広いスイングに対応してくれるのはコッチでしょうか。多くの人が特に不満なく使えるマルチだと思います。



130.TECNIFIBRE BLACKCODE 18



 
今やもっとも人気のあるポリ系になるんでしょうか、断面が五角形であることが売りのテクニのブラックコード、そのうちでも一番細い1.18mmのものになります。
 T岡先生がその打球感にホレ込んでリールに購入したもので、食いつき・飛び・スピン・ボールスピード、どれを取ってもモンクないそーです。ボクもチョコっと打ちましたが、たしかにポリ系とは思えない打球感でしたね。
 メーカーの宣伝モンクによると、重合体ポリエステルだから衝撃が少なくて弾力性もアップ!熱で伸ばした後はゆっくり冷やして品質アップ!五角形の断面だからスピン量もアップ!...らしいデス。たしかにハッキリとした五角形が見て取れますネ。
 ハードヒッターのT岡先生、ちょうど3ヶ月に1回くらいの割合で切れるため、順調にリールを消費中...だけど、そろそろ先生も転勤だよなぁ..転勤先でも持ち込みで張ってもらえるところがあればイイですネ。





131.VOLKL SYNTHETIC 15L



 "DO IT TENNIS"から購入したラケットに張ってあった、ちょっと太めのフツウのモノ・フィラメント。
 造りはいたってシンプルで、ナイロンのコアの周囲に細いモノ、そしてアウターラップという構成。今さら特に取り上げるものでもないんだけど、このストリングに印刷されていたのが、"Made in Japan"なる文字でした。日本のメーカーがフォルクルのOEMを生産(?)しているんでしょうか?
 現在、販売されているフォルクルのシンセティックのパッケージには"Made in Taiwan"の文字があるのですが、某オーストラリアのテニスショップでは同じものが"Made in Japan"として販売中...どっちなんだ?
 フツウに人件費を考えたら、わざわざ日本で製造したものを欧米が輸入、しかもタダ同然のサービスストリングとして使う理由はないかもしれないけど、なぜかゴーセンのOGシープなんて海外で購入した方が安いよなぁ。製造は台湾工場だけど、その品質は保障するってことで"Made in Japan"?...真相はよくわからないのだ。だけど、今やバボだって主力商品以外は"Made in Taiwan"だもんネ。
 ちなみに15Lという太さのわりには、とてもイイ感触のモノ・フィラメントでした。海外での実績を考えると東亜ストリングのOEMかもしれませんネ。




132.WILSON HOLLOW CORE 16




 ウイルソンのモノ・マルチになるんでしょうか。
 企業力にモノを言わせ、ルキシロンを買収!フェデラーの使うナチュラルはバボのOEM!勢いでイロイロなストリングを出してきたけど、結局のところ残っているのはセンセーションとNXTシリーズのみ!このストリングもすでに廃盤なのか、カタログ記載はナシ...コレもそんなウイルソンの短命ストリングの仲間入りなのだ。
 "HOLLOW"とは「中身のない」こと。中心に中身がないという名前のストリングなのだ。コアの三角部分(ポリ)に空気が充填されていて、その周囲をマルチ・フィラメントで固めてアウターラップをカブせれば、パワー・コントロール・快適さ、すべてが最高レベルに!...なるそーデス。ホントか?
 ベルギー製ということで、製造はおそらくルキシロン、ウイルソン独自の革新的な特許取得テクノロジーを詰め込んだらしいが、テンションかけたら充填された空気はそのままの構造を保つことができるのだろうか?そもそも、この構造でなぜパワー・コントロール・快適さがすべてが最高レベルになるんだろ?よくわからんナ...画像的にはおもしろいのですが...




133.PRO'S PRO CRAYCOURT PLUS 16



 ヨーロッパで比較的人気のある激安ストリングメーカーであるプロズ・プロのモノ・マルチフィラメント。実際のカラーは工事現場で使われる黄×黒の"トラロープ"と酷似している。黒いラインはてっきりアウターラップの色かと思ったら、外側のモノの色でした。中心がマルチで束線は比較的太いモノという、オーソドックスな造りです。リールに記載されている構造ではマルチとモノの間に薄いメッシュ構造があります。ほぼ、実際の断面像と一致するようです。
 プロズプロの本社はオランダで、ホームページにはテニスをはじめラケットスポーツ用品が満載...ラケットもあってステンシルはプリンスの"P"の中抜き?かなりアヤシイ雰囲気が漂っているのだ。ストリングの種類も「これでもか!」ってくらいゲージを揃えたり、ハーフセットと称して100mづつパックしたリールがあったり、ネーミングもドコかで聞いたことのあるものばかりで、これまたアヤシイ雰囲気が漂います。しかも、あるものは"Made in Japan"、あるものは"Made in Germany"という説明が...ちなみに次に紹介するベンデッタも"Made in Japan"らしいですが、そんなことはドコにも印刷されていませんでした。さらにアヤシイ...ご興味のある人は"RACKET DEPOT UK"へドーゾ。
 さて、肝心の打球感ですが、張りたてはポコンポコンと軽快な反発があると思うのですが、そー感じるのは最初だけ?そのうち特にナニも感じることなく、やや間延びした打球感ですが、ホールド感は十分ありますし、飛びもコントロールも特に違和感はなし...ただ”クレイコート”というわりには耐久性はイマイチ?ストリング自体も軟らかく、ストリンギングしますと”ビヨーン”と伸びますし、ストリンギング中に1回切れてしまいましたし、ハードヒッターの新人M上クンは1ヶ月もちませんでした。耐久性にやや問題ありかもしれませんが、安いからイイか...





134.PRO'S PRO VENDETTA 17




 「SUPER SOFT POLYESTER!」という文字と、なぜか”ツカ”の無い日本刀のイラストがリール中心に描かれたカーキ色(自衛隊色?)のアヤしいストリング。
 ポリ系としては確かに軟らかくて、若干タラタラした感じすらあると思います。T村氏のO3に張りましたが、打球感も飛びも特に違和感ありません。クラシカルなポリ系にありがちな衝撃も、ほとんど気になりません。メーカーの宣伝モンクは「優れた耐久性とパワー、コントロールを求めるハードヒッターに!腕にも優しいし、ユルみも少ない!情け容赦のナイ攻撃テニスをするためには理想的なストリング!最高品質でメイド・イン・ジャパンなのだ〜!」...誇大表現が随所も見られますが、この宣伝モンクを見るのも楽しいプロズ・プロのストリングなのだ。
 ナニがスゴイって、購入時の値段がイギリスからの送料も含めて\3,000也...どんなにテキトーに張っても、1張り当たり\200以下になってしまうのだ。



 ガットをみずから開発してきたメーカーも多いですが、ラケットメーカーがついでにガットも出している..という場合もあるんじゃないでしょうか?各メーカー、イロイロ凝ったことをしていますが、安〜いモノフィラメントガットなんかに関しては、どのメーカーも似たり寄ったりの状況かもしれません。しかも、そんなガットの多くが”Made in Taiwan”です。ラケットメーカーは台湾の工場に素材や構造を指定し、パッケージングさせたものを受け取るだけかも?
 将来、ストリングマシンメーカーの”EAGNAS”みたいに「世界に供給しているガット(ストリングマシン)の8割はウチで生産しています!」とか、「あの有名メーカーの○○ガットはウチの××ガットと同等品です!」とかいって半額くらいで売り込んできたらオモシロイですね...。ボクなら買ってしまいそうデス。まぁ、ナチュラルの技術は難しいと思いますのでシンセティックガットに限られると思いますけどね。

 

 

 

 

 

 ってなわけで、イロイロ見てまいりましたが、結論は「だから、どーしたの?」っといったトコロでしょうか?しかもファイル名が"ura_labo"なので、アダルトな検索にでも引っかかりそうなのだ。新しいストリングがあれば、また追加していきたいと思います。まぁ、こうやって顕微鏡を覗いているあいだは「ふーん..」とか「へーん..」とか言って個人的に楽しんでいるので、それでイイのです。えぇ、ボクが楽しければイイんですよ..。ヘヘヘヘ..このヘンがマイクロ・スコープ使用の”対象年齢6才以上”の条件を十分満たしていますね。

 他にも「是非、コレを見てくれ!」とかいうものがあったら、持ってきてちょうだい。ただしあまり変なモノはダメだよ。顕微鏡が汚れそうな、しかも非常にプライベートなモノ持ってきて、「ちょっと泳ぎ悪くないか?」とか「ギョウチュウのタマゴ探してくれ..」とか。どうしてもその手のモノを見たい時は、貸し出すから、遠慮なく言ってちょうだい。ただし、ちゃんとキレイにして返してよ。98SE以上でUSBがついていたら動作可能です。

 

 

番外編 「YONEX MP-1 Type-S 解剖」 ”ヒマ人N氏に捧ぐ..”

mp1_30.jpg (16987 バイト) 「煮るなり焼くなり切断するなり、好きにしてイイヨ..」札幌のテニス仲間であるヒマ人N氏から、折れたMP-1をもらいました。なんでも試合中に自分の不甲斐なさ(?)にカッときてしまったそうです...温厚なNさんでもそんなコトあるんですね。
 フレームは2時の方向に塗装の脱落があり、カーボンがむき出しになっていて、亀裂が入っているのがハッキリとわかります。加えて対側の8時の方向にも塗装の脱落が見られます。2時方向が打ち付けられてフレームが内側に変形すれば、8時方向は外側に向かって変形するハズなので、おそらく同じ衝撃で生じたキズだと思われます。こちらのキズはフレームまでは達していないようです。もともとヨネックスフレームの弱点でもあるこの部分ですから、衝撃を加えればひとたまりもありませんね。(そーゆー意味では、やや控えめに”ガツッ”といってしまったんですかね?N氏は..)

mp1_03.jpg (10158 バイト) グリップテープはがして..ん?N氏は直接オーバーグリップだけ巻いていたのね。(しかも二重に)何かMP-1らしからぬバランスだと思った。
 グリップエンドをとってウラを見ると、こんな風にしてマークを形成していたのか..知らなかった。ヘッドもフォルクルもシールだし、ウイルソンはキャップだし、こんな凝ったことしてるグリップエンドなんて、何か意味あるのだろうか?

 

 

 

mp1_05.jpg (8015 バイト) 次はグロメットをハズして...当然ハズしても凸凹しています。ココがバボラと違うところでしょうか。

 

 

 


mp1_07.jpg (9882 バイト)mp1_08.jpg (9902 バイト)mp1_10.jpg (10490 バイト)
 さて、折れた部分です。左の2枚は直接衝撃を受けた2時方向部分、右の1枚は8時方向部分です。亀裂はモロいグロメットホールからフレーム外側に向かって生じたものと思われます。チカラを加えるとミシミシと亀裂が拡がります。

mp1_11.jpg (12023 バイト) 次はフレームを切断してみました。切った箇所は折れた2時方向と、”IPS”の部分です。弓ノコでギコギコ引いていきました。
 このモデルの”IPS”はメタル・ハイブリッドだそうです...ところで、”IPS”って知ってます?もはや日本のページには記載がナイようですが、外国のHPに行くと詳細に載っております。3時方向と9時方向に付けられた重りみたいなもんです。プロスタッフみたいに膨らんでいないので、何かカーボンに織り込まれているのでしょうか?しかも重金属をハイブリッドしているそうなんですよ...さぁ!見てみようではありませんか!

 

 

 


mp1_16.jpg (8012 バイト)mp1_24.jpg (11824 バイト)...ハテ?どのへんがハイブリッドなんスかね?ごくフツウのカーボンにしか見えませんが...厚みも変化ナイようですし...もしかして、このシールにヒミツがあったりしたらイヤだな...。
 もっと細かいレベルでハイブリッドしているようです。

 

 


mp1_23.jpg (11795 バイト) 一方、こちらは2時方向部分。フレーム内側のカーボンに亀裂が入り、イビツに膨らんでいることがわかります。
 フレームの中はストリングホールを開けた際のカーボンの”バリ”だらけ。コレを見ると、プリンスのモア構造は十分説得力があります。
 しかし、こうして見ると、フレームを形成するカーボンの厚みに、かなりのバラツキがあることがわかります。しかも断面が左右対称になっていない部分もあるようです。

 

 


mp1_25.jpg (9551 バイト) ヒマにまかせてノギスで計測してみました。だいたい2.0ミリ前後の厚みがあるのですが、もっともウスイ部分で1.5ミリ、もっとも厚い部分で2.2ミリほどの厚さがありました。

 

 

 

 


mp1_17.jpg (16564 バイト) んじゃ、次は重りを探してみましょう..ということで、グリップのウレタンをハガしていきますと、重りはグリップエンド近くに埋め込まれていまして、その重量は7グラムでした。対側にも埋まっていますので、合計約14グラムほどになります。

 

 


mp1_20.jpg (15000 バイト)mp1_21.jpg (16673 バイト) ちなみにハダカのフレーム重量は216グラム、グロメット・エンドキャップで26グラムほどになります。HPによりますと、ラケット重量は295グラムということなので、その差は約40グラム。コレがグリップ部分の重量になるのでしょうか?チューンアップの参考にでもしていただけたらサイワイです。

 

 

 

 


 というワケです。「だから、どうしたんだ?えぇ?オイ!」というツッコミが入りそうですが、コレにて終了です。まぁ、ナニゴトもそうですが、見えない部分はかなりアバウトなんですね。あれだけ内側に”バリ”が出ているとは...うーん、気になる。ワイヤーにブラシでも付けて、中をグリグリしてみようかなぁ。
 結論は「ラケットは大事に扱いましょう...」ですネ。

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