USTAの”Rate”とは? 
平成15年8月にアメリカ在住のUSTA会員”NTRP4.0”さんのご指摘を受けて加筆しました。〜
〜その節はありがとうございました...〜


 え−、日本における試合のクラス分けって、時にモメゴトにまで発展することがあります。まぁ、最後はご本人の自覚とモラルの問題になるのでしょうが、そこらの試合では「A・B級とC・D級」とか、「フリークラスとC級」とか、良心的なところでは「A級、B級、C級」とかに分かれますよね。しかしあくまでも申し込みクラスは自己申告なので、ウマイ人にレベルの違うテニスをされて、「おもろくナイ!」と憤慨することもあるでしょうね。しかも、そのウマイ人も次の相手に負けたりなんかして「なんなんだ?このクラスは??...」なんて思うコトも多々あります。まぁ、すべては適切なクラス分けがされていないのが理由でございます。その点、アメリカのちょっとした草大会(?)では参加選手のレベルに応じたクラス分けがされていて、そこそこ楽しめる試合ができるそうです。そのレベルを表わす指標が"Rate"というモノです。以前から気になっていましたが、ヒマにまかせてテキトーに翻訳してみました。かなりイイカゲン..しかもまったく解釈が違っているかもしれませんので、あしからず...。

(どこかのページでコレと同じことやっているようなページがあったら、カッコ悪いので”コソッ”とボクに教えてください...また、「ココは違うんじゃないの?」ってトコがあったら、すぐ教えてください。頼みますヨ。トホホホ...)。では...

...なんてこと書いたら、さっそく翌日に「”JTA”に載ってマスヨ...」との”クマさん”からのご指摘!うーん..恥をかいてしまったワイ。”USTA”と”Rate”でくまなく検索したつもりでしたが、”レイト”というカタカナで攻めてきていたとは...。(ふつうはそのまま”Rate”って載せますよねぇ..)それをそのまま載せるのもシャクなので、ちょっとアレンジを効かせたものを勝手に載せます。...えぇ、ほとんどパクってますけどネ...(トホホホ...)

「己のレベルを知るがイイ!」..のだ。


まず、あなたのレベルを決めるにあたって...
最初のレベルである1.5から始めること。
すべての項目を注意深く読んでから、あなたの現在のテニスに最もあてはまるレベルを判断すること。
あなたの選択したレベルの内容が、すべてあなたにあてはまっていることはもちろん、それ以前のレベルの内容もすべてクリアーしていること。
評価に当たっては、自分と同じテニスの実力を持つ相手(同性)とプレーしている時を想定すること。
(直接関係ない留意点ですが..)レベルの認定はUSTAの承認を受けた専門委員により行われること。

んじゃ、ズルしないで正直にいってみましょう。


レベル1.5

This player has limited experience and is still working primarily on getting the ball into play.
このレベルのプレーヤーは経験が乏しく、とりあえずボールを受けることを第一の目的としています。

(JTAでは
「あまりプレーをした経験がなく,ボールがネットを越えるように初歩的努力をしている人。 ある程度のスコアの付け方の知識はあるが、基本的ポジションやシングルス及びダブルスの試合の手順に慣れていない。」となっています。まぁ、とりあえずボールを打つ、というレベルでしょうか。加えてJTAではレベル1.0として「テニスを始めたばかりの人」を定義しています。)

レベル2.0

This player needs on-court experience. This player has obvious stroke weaknesses but is familiar with basic positions for singles and doubles play.
このレベルのプレーヤーにはコートでの経験が必要です。
明らかにストロークが弱点ですが、シングルス、ダブルスの試合における基本的なポジションを理解しています。

(JTAでは「レッスンを受けたことはあるが、コートでの経験を必要とする。ストロークに明らかな弱点はあるが、シングルス及びダブルスの試合に慣れ始めている。」とあります。英文中の”familiar with”の解釈で一番有力なのが、”精通している・熟知している”だと思ったのですが、ここでは”理解している”というニュアンスになるそうです。平成15年8月8日に、アメリカ在住のUSTA会員”NTRP4.0”さんからご指摘を受けました。)

レベル2.5

This player is learning to judge where the ball is going although court coverage is weak. Can sustain a short rally of slow pace with other players of the same ability.
このレベルのプレーヤーは相手ボールの飛んでくる場所を判断できつつありますが、そのコートカバーリングに弱点があります。
自分と同じレベルのプレーヤーと、ゆっくりとしたペースで短時間のラリーを続けることができます。

(JTAでは「ストロークに、より信頼がおけ、ボールがどこへいくか判断できるようになるつつある。コートカバーに弱点があるので,しばしばポジションの悪さをつかれる。」とあります。後半の英文のかわりにストロークの信頼性アップを追加しています。)

レベル3.0

This player is fairly consistent when hitting medium paced shorts, but is not comfortable with all strokes and lacks execution when trying for directional control, depth, or power. Most common doubles formation is one-up, one-back.
このレベルのプレーヤーは、普通のペースでリズムよく球足の短いボールを打っているうちは非常に安定していますが、すべてのストロークが安定しているというわけではなく、ボールにコースを付けたり、深いボールや強いボールを打とうとすると、うまくいきません。
ダブルスでの一般的なフォーメーションは雁行陣となります。

(JTAでは「半々の成功率でショットが打て,遅いペースのラリーは続けられるが全てのストロークを楽に打ってはいない。 強い球を打とうとするとコントロールがなくなる。」とあります。)

レベル3.5

This player has achieved improved stroke dependability with directional control on moderate shots, but still lacks depth and variety. This player exhibits more aggressive net play, has improved court coverage, and is developing teamwork in doubles.
このレベルのプレーヤーは、手ごろなスピードのボールにおいては、コースコントロールされた信頼性の高いボールを打つことができます。しかし、依然として深いボールや多様なボールを打つことは苦手です。
より攻撃的なネットプレイができ、コートカバーリングも改善されており、ダブルスにおいてはチームワークを育てつつあります。

(JTAでは「リーチの届く範囲は,ストロークの信頼性及び方向性があり,フォアハンド及びバックハンドのボレーも打てる。 しかし未だ深さと種類に欠ける。 めったにダブルフォルトはせず,時々サーブにより相手にエラーを起こさせる。」とあります。だいぶ直訳とは離れていますが、だいたいシロウトの中上級あたりを表現しているのでしょうか。)

レベル4.0

This player has dependable strokes, including directional control and depth on both forehand and backhand sides on moderate shots, plus the ability to use lobs, overheads, approach shots and volleys with some success. This player occasionally forces errors when serving. Rallies may be lost due to impatience. Teamwork in doubles is evident.
このレベルのプレーヤーは、手ごろなスピードのボールの場合、フォアハンド、バックハンドの両方において、ボールのコースコントロールや深さに関して信頼性の高いストロークを打つことができます。加えて、ロブ、スマッシュ、アプローチショット、ボレーをそれなりに打つことができます。
サービスによって、時々相手のミスを誘うことができます。しかし決め急ぐあまり、ラリーは続かないかもしれません。
ダブルスにおいては明らかなチームワークが見られます。

(JTAでは「フォアハンド,バックハンドとも信頼のおけるストロークを打つ。 ロブ,オーバーヘッド,アプローチショット,ボレーを含め各種のショットが打てる。 ファーストサーブにプレイスメントがつけられエラーを誘うことができる。 ダブルスで時々ポジションが悪い場合がある。」とあります。「時々サービスでポイントできる。」の項目はアメリカではここで登場のようです。”オーバーヘッド”って、スマッシュのことだそうです。平成15年8月8日に、アメリカ在住のUSTA会員”NTRP4.0”さんからご指摘を受けました。

レベル4.5

This player has begun to master the use of power and spins and is beginning to handle pace, has sound footwork, can control depth of shots, and is beginning to vary game plan according to opponents. This player can hit first serves with power and accuracy and place the second serve. This player tends to over hit on difficult shots. Aggressive net play is common in doubles.
このレベルのプレーヤーは、パワーボール・スピンボールをマスターしはじめており、ペースを操り、堅実なフットワークを持ち、ショットの深さをコントロールし、対戦相手に応じてゲームプランを変えることができます。
力強く正確なファーストサーブと、プレイスメントを付けたセカンドサーブを打つことができます。
難しいショットを強打しがちです。
ダブルスは攻撃的なネットプレイ中心となります。

(JTAでは「強さとスピンを使うことをマスターし,安定したフットワークを持ち,ショットの深さをコントロールでき,相手を前後左右に動かすことができる。 ファーストサーブは強く正確で,セカンドサーブにプレイスメントをつけられる。 シングルス及びダブルスにおいてサーブと共にネットにダッシュして,ある程度成功を収めることができる。」とあります。This player tends to over hit on difficult shots”が省略されています。これってどう訳するんでしょうね?。ココも平成15年8月8日に、アメリカ在住のUSTA会員”NTRP4.0”さんからご指摘を受けました。わかりやすいように区切りますと..”This player tends to”+”overhit”+”on difficult shots”となります。難しいショットだからダイジに行きたいところなんだけど、強く打ち過ぎてしまう..ということのようです。”NTRP4.0”さんの表現では、「フォアに振られた時に、サンプラスのようなランニング・フォアハンドしようと強打してミスしてしまう..」となります。うーん、わかりやすいのだ。

レベル5.0

This player has good shot anticipation and frequently has an outstanding shot or attribute around which a game may be structured. This player can regularly hit winners or force errors off of short balls and can put away volleys, can successfully execute lobs, drop shots, half volleys, overhead smashes, and has good depth and spin on most 2nd serves.
このレベルのプレーヤーは相手ボールのコースを読むことができ、ゲームの組み立てに役立つ得意なショットや技術を持ちあわせています。
浅いボールに対して、的確にポイントを取るショットを打つことができ、相手のミスを誘うことができます。
ボレーを処理し、首尾良くロブ、ドロップショット、ハーフボレー、スマッシュを打つことができます。
セカンドサービスにおいて、深くてスピンのかかったボールを打つことができます。

(JTAでは「ショットのアンティシペィションが良く,組み立てたゲームにおいては,しばしば抜きんでたショットや正確さを有する。 通常短いボールからのウィニングショットや相手にエラーを起こさせるショットが打てる。 ロブ,ドロップショット,ハーフボレー,オーバーヘッドを確実に打て,殆どのセカンドサーブで良い深さとスピンを持っている。」とあります。ここでのoverhead smashesも前出のスマッシュと同じだそうです。アメリカ在住のUSTA会員”NTRP4.0”さんからご指摘を受けました。

レベル5.5
This player has developed power and/or consistency as a major weapon. This player can vary strategies and styles of play in a competitive situation and hits dependable shots in a stress situation.
このプレーヤーは主要な武器として、パワーと堅実さを兼ね備えています。
競り合っている状況の中で、作戦とプレースタイルを変えることができ、プレッシャーのかかる状況でも信頼性の高いショットを打つことができます。

(JTAでは「全てのストロークを攻撃的及び防御的に打て,プレッシャーのかかる状況下でショットが信頼できる。 相手の型を分析でき,成功率の高いプレーのパターンをとることができる。 ファーストおよびセカンドサーブの両方においてエースをとったり,相手にエラーをさせることができる。 サーブの返球で攻撃することができる。」とあります。英文にはサービスやリターンに関する記述はありませんが、レベル的には当然できうることですね。)

レベル6.0

The 6.0 player typically has had intensive training for national tournament competition at the junior and collegiate levels and has obtained a sectional and/or national ranking.
このレベルのプレーヤーは全国的な規模の大会に出場するため、ジュニアや大学団体レベルで集中的にトレーニングをしており、地方または全国的なランキングを獲得しています。

(JTAでは「前述の技術をすべてマスターし,強さと安定性を持ち,それが主な武器となっている。試合の状況に応じた戦略やプレーの型を変えることができる。 全国レベルのジュニアや大学の選手権に出るための特別な訓練を受けたことがある,インカレ,全日本選手権等全国大会出場者。」とあります。”試合の状況に応じた戦略やプレーの型を変えることができる。”は5.5に記述してあったことです。)

レベル7.0

The 7.0 is a world class player.
このレベルのプレーヤーは世界的に活躍するプレーヤーです。

(JTAでは「世界的レベルの選手」とあり、加えて6.0と7.0の間に6.5というレベルを設けています。6.5とは「前述の技術をすべてマスターし,経験をつんだトーナメントプレーヤー。 通常,試合のために旅行をし,生活費の一部を賞金により得ている選手。」とあります。まぁ、日本人のトッププロプレーヤーを意味しているのでしょうか?”ボクは7.0です!”っていうのも勇気がいるもんね...。)

 

 どうでした?ややシックリといかない文章ではありますが、だいたいこんな感じになるんでしょうか?(ダレかまた教えてちょうだい..)
 直訳した内容と、JTAで紹介されているRateの内容にジャッカンの違いがありますが、”日本人向け”ということでしょうか?日本のシロウトプレーヤーの多くはテニススクールに通っており、たしかにスクールではある程度打てるようになってから試合ウンヌンとなるので、そのへんを考慮しているのでしょうか...?
  特筆すべきは、なかり早い段階でポジショニングに言及していることでしょうか?実際、初中級レベルの試合では、ショットうんぬんよりもポジションが重要なこともありますし、ウチの協会では練習試合も多く取り入れています。(えぇ..ただ参加人数が少ないから..という意見もあるでしょうが..)やはり試合を楽しむ上では、基本的なポジションも大切だと思います。

 ちなみにウチの協会では前半はテキトウに乱打して、後半に試合を取り入れているけど、初心者の人は何か型にはまった練習を好む傾向があって、なかなか長続きしないんだよね...。何でもイイから打ってみればイイと思うんだけど...あっ、こんな無責任な指導だからダメなのか?トホホホ...。たしかに、初めて練習に訪れた人はその練習風景にヒイテしまうかもね...。ティコティコWさんが「うーん!それー!」とか声出しながら壁直撃のハードヒットしているサマや、女房がバコバコボレーするのをワシがひたすら拾い続けるかたわらで、Kスケがミニカーで遊んでいたり、鍋Tが相撲の稽古を見守る親方のようにドッカリとあぐらをかいて座っていたり(たぶんラケットを握る姿を見るまで、なんでココにいるのかわからないと思うよ。)、ちょっと雰囲気的にアブナイかもね...。

 さて、みなさんはどのあたりでした?重複しますが個人的に気になったことは、やはり「試合を前提としたレベル分けに重点が置かれている..」ということでしょうか?すでにレベル2.0に「ろくにボールは打てないが、試合でのポジションを理解している。」という項目があります。日本だったら、ストロークとサーブとボレーがそこそこできれば試合...という順序になっていると思いますが、そんなこととは対照的な考えです。たしかに羽子板ボレー、うちわストローク、ヘロヘロサーブでも試合にめっぽう強いおばちゃんプレーヤーがいると思えば、練習ではそこそこ打てるのに、「なんでそんなトコいるの?」ってな感じであっさり負けちゃう中級プレーヤーも多いかもしれませんねぇ..。(あっ、そりゃオレのことか?)
 これだと、試合中心のプログラムを組んでいない大部分の日本人シロウトプレーヤーは、そこそこ打ててもレベル2.0の領域を出ることは難しくなっちゃいますね。うーん、国土の広さの違いでしょうか?

 ちなみにボクは...3.5..いや..3.0付近でしょうか?..たぶん..(えぇ、このコメントに関するツッコミは無用デス...。)

 

Bullet1.gif (122 メインページへ

浦河町テニス協会ホームページ −USTA Rate

inserted by FC2 system