"EAGNAS"の電動ストリングマシン購入..
〜 えぇ、張れればイイんですよ。 張れれば.. 〜


  うちの協会では何年か前にバネ式のストリングマシンを購入しました。協会員のマハトマ・ガンディー氏が、学生時代にストリンギングの経験があるということで、ガンディー氏が購入したマシンにほぼ全額の補助を協会から出す、といったカタチになりました。某テニスショップのオリジナルのモノで、たしか10万円くらいだったと思います。
 ここ1年くらいはガンディー氏が多忙のため、2,3日中に張ってもらえず、「それならワシが!」ってなことで私がヒマにまかせて張っております。最初はガンディー氏に師事し、その後ネット上に氾濫するストリンガー関係の情報を参考にイロイロやっていくうちに、自分がかなりいい加減な張り方をしていることに気づくと同時にそのストリングマシーンを使っていて不便を感じたり、「コレでいいのだろうか?」なんてことも多くなってきました。スターティングクランプはないし、グリップはレール固定式で稼動範囲が狭くてフレーム直前でつかめないし、サイドのフレーム支持部分がゆがんでいるし。
 他人に厳しく自分にアマイ私ですので、技術的なことはともかく、マシンに対する不満が出てきたため、今回の購入に踏み切りました。

 

 以前からに”EAGNAS”社の存在は知っていました。が、日本語ページができていたとは最近になって知りました。ウタイ文句は「張り名人と同等品..」です。2001年6月ころは、「張り名人」販売元の”SPIN JAPAN”にその種の問い合わせが殺到したらしく、メインページで「ウチとは一切関係ないし、まったくの別モノ..」とまで言いきっていましたが、今では「..張名人のみならずOEMによる他社ブランドを世に出しており..今後何らかの形で感謝の気持ちを表して行きたい..」ってな具合におそろしくトーンダウンしているようです。どんな経緯があったかは知りませんが、コレってやっぱり”同等品”ってコトになるんでしょうか?まぁ、価格が一番の魅力ですが...。

http://www.eagnas.com/japanese/products.html

eagnas001.jpg (27786 バイト)最初から”安さ”を前面に打ち出す単純明解さ。いろんな能書きをタレるよりは好感が持てますよね。

 

eagnas002.jpg (8734 バイト)今回は一番安い電動タイプのものを注文してみることにしました。
機種名はNeon JX21。表示価格は\68,000です。
台湾工場から船便で\5,000です。
特に急がないので船便にしました。他にDHL空輸も利用できます。

主な仕様はカタログから抜粋すると..

...だそうです。少なくとも今使っているヤツよりはよさそうだナ...。

 

eagnas003.jpg (8134 バイト)ついでにスターティングクランプも注文してみました。
価格は\3、600円です。
これでやっと”アラウンド・ザ・ワールド”らしい張り方ができる?

 さて、ココで注文といきたいトコですが、ふと疑問がわいてきました。”EAGNAS”社の日本語ページに興味を持った人は多いと思いましたが、一応”EAGNAS”はアメリカの会社。支払が”$”だとすると、今(2001年6月現在)は円安。いかに日本語ページが”¥”表示でも、実際は為替レートに価格が左右されるのでは?という、みなさんと同じ疑問です。
 さっそく見積もりを取ることにしました。最初は日本語でメールを出したところ、親切にも日本語と英語の両方で書かれた返事がきました。(ややレスポンスが遅かったので、以後英語でやりとりをしました。英語のほうがやはりレスポンスが早いみたいです。)内容はほとんどホームページの内容と同じで、価格は¥表示になっていました。しかも、最初に「今は$が強いから、$で値段を提示すると、アンタは損をしてしまう。”いいモノをどこよりも安く”がうちのモットーだから、¥で値段を提示させていただきます!」なんてコトが書かれていました。しっかし、そうするとどういうカード決済になるの?ホントに¥でイイの?なんて思いましたが、仮にその時の為替レートが適応されたとしても余裕で10万円以内に収まりますし、協会のお金という身軽さもあったので注文に踏み切りました。(なんたる無責任!)
 注文メールの内容は「Neon JX21」、「PP-600」を”surface parcel mai”で。その合計を記入して、こちらの住所、郵便番号、国名、名前、電話番号、最後にカード番号を直接記入してしまいました。専用フォームがない場合、ほとんど無防備なメールに自分のカード番号を明記するのはやや気が引けますが、しょうがありません。トラブルはないだろうと楽観的に考えることにしました。
 返事は「たしかに注文受けたぜ!モノがあるかどうか、台湾工場に問い合わせ中..」でした。

 そのうち”EAGNAS”からエアメールがきました。6月28日付けでロスアンジェルスのハリウッドの消印で以下の内容でした。

QTY.

DESCRIPTION

PRICE

TOTAL

\

1

NEON JX21 STRINGING MACHINE

$542.05

$542.05

\68,000

1

PP-600 STARTING CLAMP

$28.70

$28.70

\3,600

EXCHANGE RATE 1$=125.45YEN

SURFACE PARCEL MAIL

$39.86

\5,000

TOTAL

$610.61

\76,601

 その日の為替レートにあわせて$の表示を変えて、ムリヤリ日本円での価格表示に合わせていることがわかります。これですと、やはり日本語ホームページ上の価格表示どうりということになります。うーん、なんて価格に関しては良心的なんだ!と思ったら、カード利用明細に記載された金額は\77535円でした。1$=126.9796円で計算されております。(船便ということで利用明細が先に到着しました。)どこでこの差が生じたのかハナハダ疑問ではありますが、まぁホームページ上の価格にほぼイツワリはナイようです。ハイ。

 なんだかんだで6月15日に注文、ゆらりゆられて8月2日に到着しました。注文した時にはJX21のアップグレード版の在庫がなかったらしく、おそらく出荷したのは6月末(エアメールが発送された時)だったと思われます。船便でほぼ1ヶ月ということで予定どうりの到着となりました。受け取りの際に支払った”消費税+郵便手数料”は¥3000円で、総合計は\80535円となりました。

 

Eagn02.jpg (19189 バイト)届いた荷物は2つ。上の中身はターンテーブル関係、下の中身は本体と工具なんかが入っていました。
うしろは身長約95pのKスケ。郵便局に取りに行くと「あぁ、あの荷物ネ...」国際郵便でこのデカさなので、すぐに出てきました。
手前はいけにえ第一号の未成年Tのラケット、ヘッドラジカルツアーTT オーバーサイズ。イキナリかなりヤワいラケットだが、まぁイイでしょ。たしかカレは同じヤツもう一本持っていたし...。(しかし、このラケットは名器ラジカルシリーズの中ではさっぱりだったなぁ。あっ、気に入っている人、ごめんなさい。タワゴトです...。)

 

Eagn03.jpg (30226 バイト)梱包されていたものを並べてみました。(左端はKスケの足。心霊写真ではナイ..。)

 

Eagn05.jpg (15015 バイト)Eagn04.jpg (14811 バイト)スターティングクランプの色がホームページと違うなぁ..。ホームページではピカピカ光っていたけど...。

しかもかなりのサビが...。まぁ、つかみはOKでしたので機能上は問題ナシです。

 

Eagn06.jpg (15698 バイト)クランプ2個。
ゴッツイつくりです。

 

Eagn07.jpg (11964 バイト)支持台表面に凹凸が...。表面加工に問題ありでしょうか?まぁ、機能上は関係ありませんが。

 

Eagn08.jpg (12055 バイト)牽引モーター部分上面に書かれた注意事項。なにやら怪しい日本語が...。”右圖のように..”の”圖”ってかなり古い”図”。いったい何年前の辞書から引っ張ってきたのでしょうか?

 

Eagn09.jpg (7368 バイト)Eagn10.jpg (13995 バイト)ペラペラのマニュアルと部品の組み立て図。中身はすべてイングリッシュでした。そのうち読みます...。

 

Eagn11.jpg (28133 バイト)組み立て完了。まぁ、こんなもんでしょ。ホームページ上との外観的な違いはラケットが触れる部分にエメラルドグリーンのカバーが着いていることぐらいでしょうか?

 

Eagn12.jpg (9103 バイト)牽引部後面のメインスッチと電源接続部と定格表示。定格はもっとも標準的な「100V/110V 50/60Hz」でした。たしか最初に”EAGNAS”のUSホームページを見つけた時の定格表示が「115V」だったように記憶しております。(まったくアテになりませんが..)日本向けにパワーサプライ部分をユニットごと変更するなんてカンタンなことですネ..。定格の問題はみなさんがもっとも知りたいことの一つだったにもかかわらず、ホームページ上にその記載がなかったのでやや不安でしたが、これで解決ですね。

 

Eagn13.jpg (5731 バイト)おっと..コンセントは3つ又タイプか..。
アダプターを見つけてくるか、パソコンのあまっているコードでも使ってみるか。とりあえず、延長コードにアース部分をはずして挿入。いよいよスイッチ・オンなのだ。

 

Eagn14.jpg (8236 バイト)Eagn15.jpg (7248 バイト)まずはキャリブレーションでもしてみるか..。結果はマシン側の電光表示が3ポンドほど低く表示されている模様。もっとも使う50〜60ポンドの範囲でほぼ一致するように表示を調節してみました。

 あとでマニュアルを見てわかりましたが、キャリブレーションは電光表示を微調整するのではなく、テンションメーターのバネを微調整することがわかりました。まぁ、どちらも同じように思いますけど。

 

Eagn16.jpg (19206 バイト)Eagn17.jpg (20022 バイト)

 例のごとくテキトーに張っているところ..。(本当はヘッドのラケットだから2本張りでクロスはトップ側からってのがイイんでしょうが...)

ってなワケでなんとかテキトーに張り終えました。マニュアルはそのうち読むようにします。使ってみての感想は(ほとんどタワごとですが..)...

  • グリッパー部分の移動に引っかかる部分がありました。なにやら加工上の問題でしょうか、小さな金属辺がレール上に飛び出している部分がありました。使っているうちに摩耗していくでしょうから放置します。

  • ガットの牽引スピードが調節できないのでスリルに満ちています。スイッチを”カチカチッ”とON/OFFすればビミョーに調節できるかもしれませんが、バネ式のようにガットの様子を見ながらゆっくり引くことはできません。ケチらないでスピード調節できるヤツを買えば良かったです。いや、ホント..。

  • 意外に引きしろ部分(牽引部分に巻き付けるガット)が長いです。以前のバネ式の時は最初にメインを張って、クロスも1/3くらいガットを通してから、(イイ方法ではありませんが)メインの中心2本を同時に5ポンド増しで2度引きしてました。バネ式のグリッパーはかなりフレームに近づきますし、だいたいのガット必要長が推測できたのですが...また1からデータの取り直しです。(”SOHOストリンガー”や”KLIPPER USA”のホームページを参照していますが、使っているガットが違うのかデータどうりになかなかウマくいきません..トホホホ..)

  • 張り上がりは、やはりバネ式に比べると”やや硬め”と思われます。たしかに牽引力は一定で力強さを感じますが、それに伴う支持台の剛性が足りないような印象を受けます。クランプも新品なのでもちろん滑りませんが、テンションを緩めるとグリッパー部分が少し内側に寄ってしまいます。(なにか他に調節する部分があるかもしれませんが...やっぱりマニュアル先に読もうかな..)。

  • ラケットを支持するトップとボトム部分ですが、ネジを全部ハズさないとラケットをハズせません。またこのネジ部分が長い!こんな厚ラケないよ。プロファイルを張る時だってこの半分の長さで十分なのだ。面倒くさいなぁ。この部分に一番不便を感じました。

  • フレームを押さえるサイド側の4点ですが(バネ式の時もそうだったけど)、なかなかシックリくるポイントがありません。イロイロ穴があいていて調節できるようになっていますが、外側の穴を使ってしまうとフレーム近くでクランプできなくなってしまいます。まぁ、しっかり2点でも支持できていればイイのですが...。

トラブル日記

  • 購入直後にガットをはさむグリッパー部分についている滑り止めがはがれてしまいました。表面が紙やすりのようにザラザラした金属片(7o×15oくらい)なのですが、両面テープみたいなモノでくっついているだけでした。強力ボンドでくっつけていますが、それ以後は問題ありません。(一応、”EAGNAS”にも問い合わせましたが、答えは「ボンドかなんかでくっつけてくれ!..」でしたよ...)
  • ラケットを固定後、そのままの状態だと360°回転しません。グリップ部分が牽引モーター部分にぶつかってしまいます。カッコわるいのですが、モーター部分のカバーをはずして使用しております。
     あまりにカッコ悪いので、支持台とターンテーブルに間に大きなワッシャーをかませることで、ターンテーブル自体を上げることができました。現在は360°、いつもより多くクルクルと回っております。
  • 購入後半年も経過してしまいましたが、フレームを押さえるサイド側の4ヶ所のうち1ヶ所が、ビミョーに曲がっているのを発見。(2時または8時の方向から押さえる部分。もっと早く気づけよ..)だからシックリこなかったのか。とりあえず、トンカチでたたいて水平を保ちつつ使用中...。
  •  1本のクランプが不良品(?)であることが判明。どーりでツカミが悪いわけダ。気付いた時にはハヤ3年が経過...もっと早く気が付けよ..ガマンして使用中です。
  •  クランプベースを固定する際に使用するレバーがスカスカになってしまいました。原因はレバーを固定するボルトが金属疲労のために2本とも折れてしまったため..トホホ。自分で修理して使用中。

 

 結論は「まぁ、イイでしょ。安いしシロウトなんだから...」です。おいおい気が付いたコトを書き加えていくつもりです。やはりこんなもんなんでしょうかね?

浦河町テニス協会ホームページ −EAGNAS 購入−

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